注文住宅で予算オーバーしてしまった!原因や予算の削り方を徹底解説

注文住宅は夢やこだわりを自由にプランニングできる魅力がありますが、しっかり計画しないと予算オーバーになりやすいのが悩みのタネ。住宅資金をオーバーした分はプランを見直して予算内に収める必要があり、手間や時間など大変な労力がかかってしまいます。

そこで今回は、予算オーバーが起きる原因をひもとき、注文住宅づくりを計画する際の予算管理のポイントや予算を超えたときのコストカットのポイントを掲載。

無理なコストダウンに代わるお得な解決策など、役立つ情報をご紹介します。

●注文住宅の計画で予算オーバーが起きる理由

注文住宅の希望条件は人それぞれですが、間取り、広さ、取り入れたい設備など、すべてを叶えようとすると予算オーバーになりがちです。そこでまず予算オーバーが起こる原因の代表的な例を挙げておきます。

・建築費用が高騰している

注文住宅の建築費が上昇し始めたのは2020年後半からで、2020年5月に「106」だった指数が2023年末には「125」に、約18%上昇しています。つまり、2020年に3,000万円だった建築費は、たった3年半で3,540万円に上昇したことになります。

この主な原因は材料費の高騰によるものです。背景には世界的なインフレと、円安が大きく関わっています。加えてウクライナ紛争により、ロシアからの木材の輸入がストップ。木材価格の高騰(ウッドショック)が起こりました。これに人件費のアップが重なり、建築費用が高騰しているのです。

・要望を盛り込みすぎた

「吹き抜けを作りたい」「広々したLDKにしたい」「キッチンやお風呂などの住宅設備にこだわりたい」など注文住宅で実現したい希望はさまざまです。

ただし、理想をすべて盛り込んで見積もりをすると、予算をはるかにオーバーするケースが大半です。

家づくりにも「理想と現実」があります。実際問題として、譲れないプランと、できれば実現したいプランなど優先順位をはっきりさせ、見積もりに合わせ諦められるものはすっぱりと諦めてください。

・土地費用がかかりすぎた

想定した価格帯で土地が見つからず、予算を上げるしかなかった。というように、土地の購入費用は予算をオーバーする主要な原因の一つ。

また、購入した土地の地盤が柔らかく、住宅を建てるための基礎・地盤改良工事に数百万円かかることもあります。

土地探しから始める人の場合、建築費だけの場合に比べ、予算をオーバーした見積もりになりがちなので注意が必要です。

・そもそも予算の設定がアバウトすぎた

注文住宅の建築にかかる費用の概算を誤っている可能性もあります。

例えば「ローコスト住宅」であれば、1,000万円台でマイホームを建築することも可能です。ただし、一般的な注文住宅の仕様とローコスト住宅の仕様は別物です。ローコストの規格住宅と同じ感覚で注文住宅の予算を考えるのは無理がありすぎます。

また本体の建築工事費以外に、土地購入時の仲介手数料、住宅ローン関連費用、登記関連費用、地盤調査費用、外構費用、引っ越し費用、家電や家具の購入費用、付帯工事費などもかかります。

予算計画時から大まかに計算し、予算にしっかりと盛り込んでおきましょう。

盛り込み忘れると簡単に予算オーバーしてしまいます。

・外構費用を安く想定していた

住まいの間取りや内装、設備・インテリアに関しては希望を踏まえて見積もりをとったものの、外構の検討を後回しにしていると、予想外の費用で予算オーバーになってしまいます。

駐車場の確保はもちろん、門扉や玄関までのアプローチ、ガーデンプランなど、外構もこだわり始めると想定外の見積もりになります。

心得のある方は、住宅の引き渡し後にDIYで仕上げる方もいらっしゃいますが、大半の方にとっては難しいもの。

家づくりは内装だけでなく外構も踏まえて検討する必要があることは肝に命じておきましょう。

・工務店とのコミュニケーション不足

「部屋数が異なる」など工務店にマイホームに関する要望が正確に伝わっていないことも、予算オーバーする原因の一つに挙げられます。

見積もりを正しくとるためには、ご自身が望むプランやグレードなどを明確にした上で工務店に正確に伝えることが大切です。

「見積もりを見てびっくり」とならないように気をつけましょう。


・補助金助成制度の知識不足

住宅を建築する際には、国や自治体の補助金制度や助成金制度を利用できる可能性があります。

これらの助成制度の存在を知っていれば、予算オーバーを防げるかもしれません。

特に、環境性能が高い新築住宅には手厚い補助金制度が設けられているため、注文住宅を建築する際は事前に自分で制度を調べるとともに、施工するハウスメーカーや工務店にも相談しておきましょう。

●注文住宅の予算オーバーによる弊害

不動産情報サイト「SUUMO」の調査によれば、当初の予算からオーバーした平均額は243万円で、なかには500万円以上オーバーした例もあるそうです。

予算オーバーすると下記のような弊害も生まれます。

・オーバーローン

オーバーローンとは住宅の価値よりもローン金額のほうが多いこと。

最近の住宅ローンは、住宅価格の100%を借りられることが一般的になり、さらに諸費用分も含めて借りることも可能なケースもあります。

予算オーバーで予定以上のローンを組むと、残債がなかなか減らない長期返済の場合は、住宅の価値の下がるスピードのほうが早く、オーバーローンのトラブルを招くことも。

例えば、教育費が予想以上にかかったり、収入が減ったりして、それまで無理のなかった住宅ローンの返済が苦しくなり売却を考えても、ローン残高を一括で返済できなければ金融機関は抵当権を解除しません。

売るに売れない状況に陥ってしまいます。

・住宅品質の低下

予算オーバーで、コストカットの際に住宅性能に関わる部分の予算を削ると、住み心地に不満が出る場合があります。

断熱性能や、防音、セキュリティなど基本的な住宅のクオリティを下げるのは本末転倒

予算オーバー解消のための検討は、優先順位をしっかり考えて費用をカットする部分を決めてください。

・住み始めてからの費用が足りなくなる

建築費の予算にばかり気を取られていて、住んでから必要になる費用を考えていなかったというケースも多くあります。

固定資産税や不動産取得税も、注文住宅に住むためには必要です。

さらに、戸建て住宅は定期的なメンテナンスが必要となり、10年に1度のタイミングで塗装や防水処理、防蟻処理をやり直す費用が必要になります。

注文住宅を建てるときだけではなく建てたあとのランニングコストについても、事前に把握しておくことが大切です。

・違約金が発生する

予算オーバーなどで住宅ローンが使えず、買い主都合で不動産業者や工務店との契約を解除する場合、契約金額に対して10%程度の違約金が発生するのが一般的です。

例えば3,500万円の契約をしていた場合、違約金の目安は350万円。

一般家庭にはかなり高額なペナルティーとなってしまいますから、住まいづくりの計画は慎重の上にも慎重を重ね、しっかりと予算管理をして進める必要があります。

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●注文住宅で予算オーバーしてしまった時に削るポイント

予算オーバーしたときに費用を削減するポイントを、家づくりの検討箇所別に整理してご紹介します。

・総2階にする

総2階の家は、1階と2階の形状が同じで外壁の凹凸や柱を少なくできるため、コストが抑えられます。

ただし、シンプルな形状は、のっぺりとした印象になるため外観デザインや素材選びに注意しましょう。

・屋根は切妻や片流れなどにする

切妻屋根や片流れ屋根などシンプルな形状の屋根は建築費用を抑えられます。

理由は、屋根材の使用量を少なくでき、材料費が少なくてすみ、施工の人件費も低減できるからです。

・外壁の凹凸を減らす

外壁の凹凸部分が増えるほど外壁面積が増え、建築に使用する外壁材も増えてしまいます。

できる限りシンプルな形状の家にすれば、外壁工事にかかる材料費や人件費を抑えられ、コストカットに効果的です。

・床面積を抑える

住まいの建築費用は基本的に坪単価(1坪あたりにかかる建築費用)がベースです。

ですから概算の建築費用は「坪単価×床面積」が目安になり、床面積に比例して建築費用も高くなるため、費用を削減するには床面積を減らすことが効果的です。

・部屋数を減らす

部屋が少なくなれば、ドアなどの建具や仕切り壁を減らせるので、コストカットに有効です。

ただし、1階部分を大きな部屋だけにすると、柱が減って耐震性が低くなる場合もあり、建物の強度とのバランスも含めての検討が必要です。

・洋室のみにする

和室は、畳の費用がかかることから、洋室よりも建築費用が高くなりがちです。

また、和室は畳や障子などのメンテナンスが定期的に必要なため、ランニングコストもかかります。居室はすべて洋室にしたほうが、多角的に費用が低減できます。

・玄関ホールをつくらない

玄関ホールを作ると、部屋を区切るための費用が発生します。

また、照明器具を取り付ける費用もかかります。

玄関ホールを作らない場合は、それらのコストを下げられ、リビングを広げられるメリットもあります。

・窓やドアの数を減らす

窓やドアの数を減らすこともコストカットの有効な方法の1つです。

窓が多いと開放感がアップしますが、窓の数だけ建築費用がかさみます。

ドアも同様で、数が増えると費用がかかります。ただし、窓を減らすときは、室内の採光性や風通しに悪影響が出ないか十分注意しましょう。

・階段をリビング内に設ける

リビング階段は、壁と廊下をカットすることができ、コストダウンにつながります。

また、お子さまが2階にいく場合は必ずリビングを通るので、家族のコミュニケーションにも役立つプランと言えます。

・収納スペースを減らす

暮らしやすさを考えて、なるべく収納スペースを多くしたい。という方もいるかもしれません。

しかし、費用の面からいえば造作の収納スペースは、なるべく減らすほうがコストカットにつながります。

費用が気になる場合は、ファミリークローゼットなど大きめの収納を用意してまとめて収納し、細かな収納は既製の物を活用すると良いでしょう。

・水回りをなるべく1箇所にまとめる


水回りを複数の箇所に設置すると配管が長くなり建築費がアップします。

予算を切り詰める際は、水回りをなるべくまとめることを意識しましょう。水回りが1箇所に集中すると動線がシンプルになり、家事が効率化できるメリットもあります。

・設備のグレードを下げる

注文住宅では最新でグレードの高い設備を検討するオーナーが少なくありません。

ただ予算オーバーが懸念される場合は、設備は必要最低限のスペックを選択して予算を優先すべきでしょう。

●注文住宅で予算オーバーしても削ってはいけない費用

注文住宅の住み心地や満足度に大きく影響するため、むやみに削るべきではない費用があります。住み始めてから後悔しないようしっかりと検討してください。

・セキュリティ・防犯関係の費用

空き巣などの犯罪リスクに関わる防犯性に関わる費用は、削るべきではないポイント。

例えば侵入しやすい場所にある窓の面格子や防犯ガラスを削ると、安心して暮らせない住まいになってしまいます。

家族の安全や財産が脅かされるのは大きなデメリット、防犯性に関わる費用は削らないようにしましょう。

・断熱・耐震など住宅性能に関する費用

断熱性・気密性、耐震性は住まいの基本性能。

例えば断熱性・気密性が低い住まいは暑さ寒さの影響を受けやすく、快適性が低下し無駄な光熱費もかかってしまいます。

また耐震性は、万が一の地震の際にご家族の大切な命や財産を守る拠り所。住んでから後悔する可能性が高いため削らない方が良いポイントです。

・屋根や外壁などの費用

屋根や外壁は家を守るための重要な部分です。

耐久性や耐候性の高い素材を選ぶことで、長期間にわたりメンテナンス費用を抑えられます。安価だからといって信頼性の低い素材を選択すると、雨漏りや劣化による修繕費用がかさんでしまう場合もあります。屋根・外壁のグレードは、メンテナンスコストを含めた長期的な視点で検討してください。

●注文住宅の予算を300万円以上オーバーした場合は

300万円~500万円の削減程度は、思い切れば案外できるものです。具体的な見直し例を挙げてご紹介します。

・300万円の削減例

坪単価70万円、床面積40坪の家を例にすると

現状では建築費用が2,800万円ですが

床面積を5坪減らすことで300万円の削減が可能です。

70万円×(40坪-5坪)=建築費用の目安2,450万円

350万円削減の計算です。

具体的には一坪が約2畳ですから

6畳の子ども部屋2部屋を5畳に変更

8畳の主寝室を6畳に、20畳のLDKを18畳に

これに加えて玄関ホールを無くしたり

廊下の広さを見直すことで5坪の見直しは可能です。

・500万円の削減例

上記の350万円の見直しに加え

例えばシステムキッチンのグレーを落とすと

30万円~100万円のコストカットが可能です。

その他、浴槽設備や床壁材のグレードを見直し

外構工事を最低限にするなどして150万円削減してください。

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●注文住宅の費用は、長い目で見てトータル収支を考える時代へ

注文住宅を持つことは人生最大の買い物。

だからこそ、予算を抑えたいと思うのは当然のことです。しかし、目先の費用だけに捉われるのではなく、長い目で見た「住まいのコスト」で判断することが重要です。

例えば、毎月の住宅ローン返済額を減らすことに集中するあまり、光熱費やメンテナンス費用など、住み始めてからのランニングコストがかさんでしまうケースも少なくありません。初期費用を抑えたつもりが、結果的に大きな出費になる可能性もあるのです。

そこで注目したいのが、「お金を稼ぐ家」という考え方。

太陽光発電や蓄電池などを導入することで、光熱費を大幅に削減できるだけでなく、余剰電力を売電して収益を得ることも夢ではありません。

初期費用は多少高くなるかもしれませんが、長い目で見れば大きな節約になり、結果的に「お得な買い物」になることもあります。

イシンホームの「サンクスZEGA」なら、初期費用とランニングコストのバランスを実現

例えば、イシンホームの「サンクスZEGA」で考えてみましょう。

「サンクスZEGA」は、ZEH(ゼッチ)住宅のコンセプトをさらに進化させた、「一生、電気・ガス代をほとんど払わない家」。年間の一次消費エネルギー量(空調・換気・照明・給湯)をほぼゼロ以下にします。

例えば、3LDK28坪3,000万円(建物および諸費用込)・土地費用430万円の住まいの比較だと、住宅ローン+光熱費+売電+補助金・減税50年間で約1,008万円※もトータルコストを削減。

50年間で1,000万円超もトータルコストを削減

(住宅ローン+光熱費+売電+補助金・減税の比較)

太陽光発電でエネルギーを自給自足して光熱費を0とし売電利益をプラスすることで、大きな利益を創出。

細かな予算オーバーを気にすることなくトータルの住宅コストを低減できます。全国で25,000棟以上のゼロエネルギー住宅を施工して、多くのお客様に喜ばれています。

サンクスZEGAの6つの特徴

1. 10kW以上の大容量N型ソーラー

2. 大型蓄電池

3. ソーラー給湯

4. 高効率24時間換気システム

5. PHV・EV車用充電アダプター

6. 長期大量売電

これらにより、エネルギーを自給自足し、光熱費を大幅に削減。さらに余剰電力を売電することで、収益を得ることも可能。全国で25,000棟以上のゼロエネルギー住宅を手掛けてきたイシンホームだからこそ実現できる、高性能かつ経済的な住宅です。

家づくりは、長い期間をかけて価値を享受していくもの。

目先の費用だけでなく、将来を見据えた「賢い選択」をすることが大切です。

※試算条件など詳しい比較内容は下記までお問い合わせください。

サンクスZEGAの詳細はこちらをご覧ください。

イシンホームの住まいで太陽光発電を活用しているお客様の声はこちら

 

 

●FAQ

Q. 予算オーバーしそうなときにまずやるべきことは?

A.まずは工務店や設計士に相談しましょう。設計や仕様を見直してコストをカットしたり、見積もりの内訳を一緒に確認して不必要なコストがないかチェックできます。

Q.予算がカットしやすい部分はどこですか?

A. 外構や植栽工事は住み始めて余裕ができてからでも対応できます。外の物置などは、場所さえ確保しておけば後から設置できます。まずは最低限必要な駐車場やフェンスだけを設置して、それ以外のコストを削るなど工夫してみてください。

Q. 材料費が契約後に値上がりすることはありますか?

A.建築費用は、基本的に契約時の見積もり額で確定します。ただし、不測の事態の際に工期や金額が変更可能であることが契約書に記載されている場合は、資材の高騰などで材料費が市況に応じて値上げされることもありますので、契約時に確認しておくと安心です。

●まとめ

住まいづくりの資金には限りがあります。その中で、最善なプランを検討するために予算管理は大切なポイント。注文住宅を数多く手がけ、多くの施主様をサポートしてきたイシンホームには、豊富な経験とノウハウがあります。注文住宅の予算管理やコストカットでお悩みや疑問がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。

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本社(総合戦略本部)

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