現代は暮らしかたも働きかたも、人それぞれ。当然、理想の住まいも異なります。
一戸建てを建てようと決意した方へ。
新築か中古リフォームなら、やっぱり憧れの新築にしたい!工務店よりハウスメーカーの方が、保証が安心できるかなぁ。でも平屋と2階建て以上だと、どちらにしようかな?というお悩みが出てきませんか。
結論からいうと、平屋オススメです!
もちろん家族構成や土地の広さ、建物の制約など、条件次第ではありますが、うれしいメリットがたくさん。
デメリットも合わせてご紹介しますので、ご希望に合うかどうか、ぜひ検討してみてください。
●最近は平屋住宅ブーム!?二階建てと比較したメリットを5つ紹介
メリット1. 家事がラクになる
2階建てとの最も大きな違い。それは、当たり前ですが「階段がない」ことです。
洗濯物を1階の洗濯機から2階に運んで干したり、掃除機を持って1階と2階の部屋を行き来したりする必要がないなど、家事動線がコンパクト。効率よく家事を進められ、時短にもつながるでしょう。何より、掃除する面積が少ない!(ものすごく広い平屋なら別ですが・・・。)毎日のことだからこそ、重要なポイントです。
メリット2. 無駄のない間取りで、バリアフリーを実現
「階段がない」ということは、そのスペースを有効活用できるということです。
階段が占めるのは、大体1フロアあたり2畳~2.5畳分(約1~2坪)。階段がない分、部屋が少し広くなるかもしれませんし、収納を充実させることもできます。
さらに2階建て住宅と違って、家全体をバリアフリー設計にすることができます。階段から転倒したり、段差でつまずいたりするリスクがなく、小さな子どもや高齢者がいても安心。年齢を重ねても、体への負担が少なく、暮らしやすさが続きます。
メリット 3. コミュニケーションがスムーズ
2階建て住宅の場合、子どもが帰宅後に2階の個室に直行してしまったり、個室で過ごす時間が長くなって子どもの様子が分からなくなってしまったりするというケースも。その点、平屋は全ての部屋がワンフロアにあるので、家族の様子に目が行き届きやすいです。これは、特に子育て世代にとってうれしいメリットでしょう。例えば、リビングなどの共有空間にちょっとしたデスクスペースを設ければ、テレワークが必要な時や子どもの宿題タイムなど、何かと便利。家族との時間も増えそうです。宿題タイムなど、何かと便利です。家族との時間も増えそうです。
メリット 4. 地震に強い
地震大国、ニッポン。比較的災害が少ないと言われる岡山でも、東海から九州まで広範囲に影響が予想される南海トラフによる影響など、リスクはゼロではありません。
建物は高ければ高いほど、地震が起きた際に震動の影響を受けやすくなります。そのため、2階建てより平屋のほうが、地震の振動の影響は少ないといえます。また、平屋は上からの荷重が少ないため、構造的に安定しており、2階建て以上の建物に比べて耐震性が高いといわれています。
建てる場所を考慮し、地盤調査と対策を行って大切な家族と家を守りましょう!
メリット 5. アフターメンテナンスがしやすい
家を建てる前は、なかなか先のことまで想像できませんが、実際に住み始めてみると、家を長持ちさせるためには、庭も含めてさまざまなメンテナンスが必要になってきます。
その中でも高額になりやすいのが、屋根の修理費や外壁の塗装費。2階建て以上の場合は、高所での作業となるため足場が必要となり、その設置費用がかかります。しかし、平屋は大がかりな足場を組む必要がない場合が多いため、メンテナンス費用を抑えることができると考えられます。さらに、軒裏や雨どいの定期的な掃除なども、2階建てより平屋の方が行いやすいでしょう。
●平屋建築に失敗する人も多数!事前にデメリットと対策をチェック
デメリット1. 広い土地が必要
もし2階建てと同じ延べ床面積を確保する場合、単純に2倍の広さの敷地が必要です。同じではなくても、1階部分だけで生活に十分な間取りをとると、面積が大きくなることも多いです。
また、土地はエリアによって建ぺい率(敷地面積に対する建築面積の割合)が決まっています。「敷地=建物の広さの限界」ではありませんので、事前に確認をしておきましょう。
<対策>
ロフトやスキップフロアなど、空間を有効利用することで、同じ敷地面積でも新しい空間を作ることができます。また、小上がり下の収納や床下収納、屋根裏収納など、床面積を必要としない収納を設ければ、その他の間取りを充実させることも可能です。
デメリット2. 建築費が割高になる
家を建てるときの基礎工事は必須。それに対する延べ床面積で考えると、もし2階建てと同じ延べ床面積の平屋の場合、単純に2階建ての2倍の費用がかかります。
それに加えて地盤改良工事が必要となれば、さらにコストが嵩むことに・・・。
また当然、屋根工事部分も2倍になります。同じ広さを確保したいなら、2階建ての方がお得ということになります。
<対策>
まずは必要な部屋数に絞り、コンパクトな間取りにすること。さらに、個室を最小限の広さに抑えたり、床下や小屋裏のデッドスペースを収納に活用したりするといった、無駄のない設計を。床面積を減らせば、建築費用を下げられます。
デメリット3. 日当たりや風通しの影響
広さや部屋数の多さなどが原因で、もし家の中心部分などにドアや窓がない個室がある間取りの場合、日当たりや風通しが悪くなる可能性があります。天井から採光したり、コの字型の設計にしたりするなどの工夫が必要になり、コストが上がる原因にもなります。
<対策>
外からの光を効率的に入れるには、高い位置に窓を設置するのがおすすめ。また、中庭を設ければ、どの部屋にもしっかり光を取り込むことができ、風も抜けやすくなります。中庭側の窓を有効に利用することで、通りに面した壁側に窓を設置する必要がなくなり、防犯面でもメリットがあります。
デメリット4. プライバシーや防犯面に配慮が必要
1階は道路と同じ高さのため、生活空間に外からの目が届きやすいです。リビングなどのくつろげる空間が丸見えになることに抵抗がある場合は、間取りを検討しましょう。
<対策>
プライバシー確保や防犯対策のため、道路側に塀や生け垣を設置する、人通りの多い壁側には大きな窓を設けないといった工夫が必要です。
デメリット5. 床上浸水の場合、避難場所がない
洪水、高潮といった水害時の床上浸水。平屋に限った問題ではないですが、小高い土地や川や海の近くを避けるなど、立地には注意が必要です。平屋では2階に物を移すことや、避難をすることができません。
<対策>
土地選びの際は、浸水想定区域を避けることがポイントです。国土交通省のハザードマップポータルサイトまたは自治体のホームページなどで、必ずハザードマップを確認を。不動産会社に相談するのも有効です。川から近い土地や周囲よりも標高が低い土地は、水害のリスクが高いので注意しましょう。
●平屋建築の土地選びのポイントをチェック!
平屋を新築する際、どのような点に気を付けて土地を選べばいいのでしょうか。ポイントを紹介します。
建築エリア
土地選びの際に確認しておきたいのが「用途地域」です。用途地域とは、その土地に建てられる建物の種類や高さなどを定めた規制のことで、住居専用地域、近隣商業地域、工業地域など、さまざまな種類があります。採光面で周囲の建物の影響を受けやすい平屋の建築に適している用途地域は「第一種低層住居専用地域」や「第二種低層住居専用地域」。これらの地域では、建築できる建物の高さが低く制限されているため、隣に高い建物が建って極端に日当たりが悪くなった…という事態を避けやすいでしょう。
延床面積は家族の人数で確認
住生活基本法の中で定められている誘導居住面積水準によると、豊かな住生活の実現のために必要な住宅の延床面積は、「25㎡×世帯人数+25㎡」。例えば、3人家族なら100㎡(約30坪)、4人家族なら125㎡(約37坪)と、家族の人数によって大まかな平屋の広さが確認できます。ただし、これはあくまで目安で、実際に必要な延床面積は、それぞれのライフスタイルによって異なります。
建ぺい率に要注意
延床面積に加えて、建ぺい率も重要なポイント。建ぺい率とは、敷地面積に対して建物を建てられる割合のことで、用途地域に応じて決められています。例えば、土地が100㎡で建ぺい率が50%の場合、建築可能な平屋の延床面積の上限は50㎡。建ぺい率が高いほど延床面積の上限は広くなるため、コンパクトな土地でも十分な広さの平屋を建てられる場合も。逆に、建ぺい率が小さい場合は、広めの土地が必要になる可能性があります
日当たり
平屋にはバルコニーがなく、庭に洗濯物や布団を干すようになることから、土地の日当たりも考慮が必要です。また、日当たりが悪いと建物の中心が暗くなりやすいため、間取りや窓の配置などの工夫が必要になるケースも。日当たりは時間帯によって変化するため、朝、昼、夕の太陽の位置と周囲の建物をしっかりチェックしておきましょう。
災害リスク
2階建て住宅と異なり平屋は上の階に避難することはできません。洪水や大雨などによってすべてのフロアが浸水する可能性もあることから、土地選びの際は、必ずハザードマップで洪水や津波などの水害リスクを確認しておきましょう。
●家族構成別 平屋建築の間取り最新トレンド
同じ平屋でも、家族構成によって最適な間取りは異なるもの。そこで今回は、家族構成別に最新の間取りトレンドを紹介します。(※あくまでも間取りや坪数は参考数値です)
夫婦+子ども2人
平屋の広さは約38坪で、間取りは3LDK以上が理想です。それだけの部屋数があれば、子ども部屋2つと夫婦の寝室のほか、書斎や趣味のスペースなどを確保することもできます。坪数が大きくなると建物の中心が暗くなりやすいため、中庭や天窓を作ったり、コの字型の間取りにしたりすることで光や風の通り道を確保。明るく快適な暮らしが実現可能です。
夫婦+子ども1人
30坪程度で、3LDKの間取りが一般的です。この広さなら夫婦の寝室と子ども部屋を確保する余裕があり、残りの部屋を客間や和室、フリースペースなどに使えます。将来的に子どもが増えた場合は、子ども部屋を追加することも可能。子どもの成長に伴って荷物が増えることを考えて、収納スペースをしっかり確保しておくといいでしょう。
夫婦のみ(高齢者)
夫婦2人暮らしの平屋の広さは約23坪が一般的。夫婦の寝室に加えてもう1部屋を趣味の部屋や書斎、客間、室内干しスペースなどに活用できます。コンパクトな住まいにすることで生活動線が効率化され、掃除やメンテナンスの負担も減るでしょう。
●FAQ
Q. 平屋は、夏が暑くて冬が寒いって本当?
A.長い時間過ごすリビングやダイニングが屋根の真下にあることや、風通しを確保することが難しいことなどから、夏場の平屋は暑くなりやすいといわれています。
対策としては、家の断熱性を上げたり、軒やひさしを取り入れたり、窓の断熱性能を上げたりすることなどがあります。
一方、家の全ての部分が基礎と接していることから「床下の冷気が伝わりやすい」「日当たりが悪くなりやすい」「開放的な間取りが採用されやすい」といった理由で、冬場は寒くなりやすいともいわれています。こちらも、家の断熱性や気密性を高めるほか、窓の性能を上げたり、日当たりのいい土地を選んだりするといった解決策があります。
Q. 2階建てに比べて、平屋は狭く感じないの?
A.平屋はワンフロアしかないため、狭く感じるという声もあるようです。しかし、生活動線や各部屋の距離感などを意識した間取りにすることで、広く見せることは可能です。また、ロフトやスキップフロアなど、縦の空間や高低差を使った間取りもおすすめ。天井を高くしたり大きな窓を設置したりして開放感を出すことも有効でしょう。
●まとめ
平屋には、家事の負担が減る、地震に強いなど、多くのメリットがあります。ただ、検討する際には、デメリットを知った上で、土地選びや間取りなどを総合的に考えていくことが大切です。イシンホームでは、平屋ならではの広い屋根を生かした「初期費用0円」で搭載できる太陽光発電システム」をはじめとした、さまざまなサポートを提案させていただきます。ぜひ気軽にご相談ください。