
「雨に濡れずに車を乗り降りしたい」、「愛車をリビングから眺めたい」そんな夢を叶えてくれる憧れのビルトインガレージ。でも「費用がかかりそう」とか「地震に弱いのでは」という不安を抱く人が多いのも事実。そこで今回は気になるビルトインガレージの費用相場から、後悔しないためのデメリット対策、固定資産税や容積率の注意点、間取りの実例紹介など注文住宅でビルトインガレージを実現するためのお役立ち情報をまとめてご紹介します。
目次
ビルトインガレージの費用相場
ビルトインガレージには憧れるけど、費用が心配という方も多いと思います。そこで注文住宅で一般的なビルトインガレージを設置する際に目安となる費用の相場をまとめておきます。
建築費の目安は
一般的にビルトインガレージの相場は坪単価50~80万円といわれています。車1台分を収める広さ4坪程度で200万~300万円前後が必要になる計算です。ただしガレージの設備や仕様などの条件によって費用は大きく変わります。欲しいビルトインガレージのイメージを明確にして要不要を検討しながらプランニングを進めることが大切です。
費用を抑えるための6つのポイント
① 敷地に注意!追加工事は費用アップ要因
同じ広さとデザインのビルトインガレージでも、敷地条件が違えば工事費の総額は変わります。敷地条件によっては様々な造成工事が必要になり工事費用に応じて総費用もアップするためです。
例えば、高低差が大きい敷地では、地面を平らにし地盤を強化するための掘削工事の費用が割高になります。
以下のような敷地は工事費が高くなるので土地選びの段階で考慮しておくことが大切です。
<工事費が高くなる敷地の特徴>
■高低差が大きい敷地
■傾斜地
■狭小地・変形地
■地盤が弱い敷地
<主な造成工事の内容と費用の相場>
■地盤改良工事 約50~200万円
■盛土・切土・土留め作業 約1~5万円/㎡
■整地作業 約700~900円/㎡
■伐採・抜根作業 約1,000円/㎡
■残土処分 約1~2万円/2t車
② 建物の構造が費用を大きく左右する
木造と鉄骨鉄筋コンクリート造では、同じ30坪の家でも700万円以上の差が生じます。基本的にビルトインガレージをつくる場合は1階の柱や壁が少なくなるため、強い構造(骨組み)が必要になります。鉄骨造や鉄筋コンクリート造で建てる前提で費用を考えておいてください。
<構造別の建築費用の違い>
| 構造 | 工事費用の目安 |
| 木造 | 約69万円/坪 |
| 鉄骨造 | 約109万円/坪 |
| 鉄筋コンクリート造 | 約126万円/坪 |
| 鉄骨鉄筋コンクリート造 | 約93万円/坪 |
※全国平均・新築一戸建て住宅の場合 国土交通省の2023年度建築着工統計調査による
③ ガレージの大きさに注意
ビルトインガレージが広くなるほど材料費や施工費が増えるので、建築費用はアップします。国土交通省が定める駐車場のサイズを参考にすると車1台分に必要な広さは4坪~6坪程度。2台分だと8坪~12坪程度の広さが目安になります。
「駐車場設計・施工指針」国土交通省発表
■軽自動車:奥行3.6m×幅2.0m
■小型車:奥行5.0m×幅2.3m
■普通自動車:奥行6.0m×幅2.5m
■車椅子を利用する場合:幅3.53m以上
④ シャッターの違いによる価格差にも要注意
ビルトインガレージはシャッターによっても費用が変わります。主流は電動シャッターでサイズが大きくなるほど価格がアップします。防犯性能の高いものを選ぶと安心ですが、その分費用も高くなります。
そこで費用を抑えるために、思い切ってシャッターのないガレージにするのもおすすめです。電動シャッターは本体価格だけで100万円を超える場合もあり、不要になれば大幅に費用を削減できます。
またシャッターがないガレージは「車の乗り降りや出入りがしやすい」、「開閉音が発生しない」、「メンテナンス費用を削減できる」などのメリットもあります。ただし「雨風が入る」、「セキュリティーが低下する」デメリットもあります。
<主なシャッターの種類と費用>
■手動シャッター(巻き取り式)
もっとも一般的。構造がシンプルで故障が少ないタイプ。初期費用が安く、停電でも問題なく使えるが、開閉音が大きく毎日の開閉が面倒に感じる場合もあります。
費用の目安:0万~25万円前後/1台分
■電動シャッター(リモコン式)
リモコン・壁スイッチ操作で自動開閉し車内から操作できるので人気です。開閉音が比較的静かですが初期費用が高く、停電時は手動に切替る必要があります。モーター交換など将来のメンテナンスコストも必要です。
費用の目安:25万~45万円前後/1台分
■オーバースライダー(オーバーヘッドドア)
パネルが天井方向にスライドして開くタイプ。デザイン性が高く見た目がスタイリッシュ、開閉がスムーズで静かな
メリットがあります。デメリットは天井スペースを使うため設計制約があり価格が高めな点です。
費用の目安:40万~80万円前後/1台分
■跳ね上げ式シャッター(アップゲート)
1枚扉が上に跳ね上がるタイプ。比較的シンプルな構造で開閉スピードが早く故障も少ない利点がありますが、開閉時に前面スペースが必要となり雪・強風の影響を受けやすいデメリットがあります。
費用の目安:30万~60万円前後/1台分
⑤ ガレージ内の設備も考える
ガレージ内で愛車のメンテナンスをしたり、趣味のDIYをしたりと、ガレージ内での作業を想定すると設備が必要になり、その分の設置費用がかかります。またガレージ内にエアコンや収納、作業台などを設置する場合は、追加の設置費用や配線工事の費用なども見込んでおく必要があります。
<主な設備と費用の目安>
■換気設備:排気ガス・臭い対策 / 費用目安:3万~10万円
■照明設備:人感センサー付きが便利 / 費用目安:1万~5万円
■電源コンセント:掃除・DIY・電動工具用 / 費用目安:1万~3万円
■排水設備:雨水・洗車対応 / 費用目安:3万~10万円
■断熱・気密対策:天井・壁の断熱 / 費用目安:5万~20万円
■防音対策:エンジン・シャッター音対策 / 費用目安:5万~15万円
■収納:棚・タイヤラックなど / 費用目安:3万~15万円
■水栓:洗車・掃除用 / 費用目安:2万~5万円
⑥ メンテナンス費用もしっかり考慮
シャッターは老朽化すると開閉時に異音が発生する場合があります。定期的な部品交換や更新が不可欠です。また床や換気設備などもメンテナンス費用が発生します。
<メンテナンス対象と費用の目安>
| メンテナンス箇所 | タイミング | 費用の目安 |
| 床 | 5~10年ごと | 防水塗装:3,000円/㎡~ |
| シャッター | 10~15年ごと | 塗装:1,500円/㎡~ 部品修理・交換:約2万円~ 本体交換:約25万円~ |
| 換気設備 | 10~15年ごと | 換気扇の交換:約1万円~ |
ビルトインガレージの費用を太陽光発電で賄う
予算の都合で夢のビルトインガレージは無理かなという方、諦めるのはまだ早いかも。例えば“高断熱・光熱費ゼロ(ZEHクラス)” 住宅にして毎月の電気代やガス代などの光熱費を太陽光パネルによる自家発電で賄い、ビルトインガレージにかかる費用に充てるというのはいかがでしょうか。住宅ローンが増える分は、光熱費のダウンで補い家計に占める固定費をトータルで抑える発想です。
ちなみに総務省の家計調査によれば、2024年における4人家族の電気代の平均は12,805円で、ガス代は5,015円、合計で17,820円。イシンホームが全国で25,000軒の実績を誇る「自給自足・未来ゼロエネ住宅サンクスZEGA」なら光熱費をゼロにした上に売電収入も期待できます。
ビルトインガレージでよくある後悔と対策

ビルトインガレージをつくったものの、暮らしにくい。そんな後悔をしないために注意するポイントとその対策をご紹介します。
動線が不便で暮らしにくい
ビルトインガレージをつくる場合に忘れてはならない、ガレージから玄関、そして室内までの動線を考慮することです。車から降ろした荷物を室内へ運び込む様子をイメージしながら、ガレージの幅や勝手口の必要性なども慎重に検討ししてください。よくある2階リビングの場合キッチンまでの動線が悪いと荷物を運びにくく、ストレスが溜まる可能性が考えられます。
玄関からキッチン・パントリーまでは、なるべく短く使いやすい動線を確保するのがおすすめです。
ビルトインガレージは「動線設計」で満足度が大きく変わります。家族間で話し合いを重ねながら最適な間取りを検討しましょう。
騒音が気になる
シャッターの開け閉め、エンジン音などガレージの音は以外と気になるもの。ガレージ上に寝室・子ども部屋を配置しない。書斎、リビングなどの静かに過ごしたい部屋は、ガレージから遠ざける、さらには床や壁を防音仕様にするなど、対策が必要です。
採光がイマイチ
ビルトインガレージのある家は、暗くなりやすいのが弱点。吹き抜け+高窓や中庭や坪庭との組み合わせで彩光を確保したり、彩光のよい2階リビングにしたりと明るい家づくりを心がけてください。
底冷えがして寒い
ビルトインガレージには、断熱の処理が必須です。何もしなければ冬は底冷えしてしまい、居住空間の暖気まで逃げてしまいます。イシンホームは標準仕様で吹付断熱+外反射断熱のW断熱を採用。一般工法の2倍以上の断熱・機密性能を実現して気になる底冷えを防ぎます。
排気ガスのニオイがする
ビルトインガレージは住宅内部に駐車スペースがある状態なので、車の排気や臭気が居住スペースに流れないような対策も必要です。ガレージ後部のような排気ガスが出やすい場所に換気扇を設けるなどの方法が有効です。イシンホームが標準仕様で採用している24時間換気の「Eco-i熱交換換気システム」なら常時室内の汚れた空気を排出して屋外のフレッシュな空気を吸気。しかも約93%の熱交換率で室内の熱を逃さない省エネ換気を実現します。
地震への不安がある
ビルトインガレージは柱や壁が少なくなり、構造的に不利になりがちです。そのため梁・耐力壁の配置や鉄骨梁や構造補強で耐震性能を高める必要があります。気になる場合は、耐震性能の計算や耐震等級を建築会社に確認してください。
イシンホームでは震度7の大地震に備える耐震工法+減震ブレーキを標準装備。さらには面構造の耐震パネル工法で地震に負けない強靭性を実現しています。
車が増やさせない
ライフスタイルや家族構成の変化で駐車スペースへのニーズも変わります。ビルトインガレージは、広さや天井の高さを拡張することは困難です。現在の車の台数だけでなく、SUVへの対応やバイク・自転車の置き場も考えておきたいもの。さらに今後、電気自動車に乗り換える場合もあります。コンセントを設置しておくか、後付けできるように電気工事だけでもしておきたいところです。
固定資産税と容積率の注意点

ビルトインガレージの固定資産税については情報が混乱しているので、よくある誤解や容積率の緩和について分かりやすく解説します。
固定資産税がかからないってホント?
ビルトインガレージには固定資産税がかからないと誤解している方もいますが、ビルトインガレージは課税対象の「建物」であるため固定資産税がかかります。固定資産税がかからないという誤解の主な原因は、ビルトインガレージの容積率の緩和措置と混同されるため。
容積率とは、敷地面積に対する延床面積(各階の床面積の合計)の割合のことで、建築基準法に基づいて用途地域ごとに定められています。
ビルトインガレージの固定資産税の例
ビルトインガレージは建物部分よりやや評価額が低くなり60%前後の評価額が一般的です。固定資産税は「固定資産税評価額×税率」で計算され、税率は自治体によって異なるものの、一般的な目安は1.4%程度です。また都市計画税もかかりますので計算に加えておくとよいでしょう。
工事費300万円の場合の税額例(評価額60%)
固定資産税:300万円 × 60% × 1.4%=25,200円(年額)
都市計画税=300万円 × 60% × 0.3%=5,400円(年額)
メリットは容積率の緩和に
容積率には緩和措置が設けられており、ビルトインガレージには「住宅の延床面積の5分の1を限度として、容積率の計算から除外される」という緩和措置があります。
たとえば敷地面積30坪・容積率が200%の土地の場合、延床面積60坪を上限とした住まいが建らてれます。そのうちの、5分の1である12坪までのビルトインガレージは延床面積に算入されません。ですからビルトインガレージを12坪で作ると実質72坪の家が建築できることになります。
このように限られた土地でも余裕ある家づくりができるのが最大のメリットといえますが、容積率の緩和措置を受けた場合でも固定資産税はかかるので注意してください。
【実例】イシンホームへの注文で安心!おしゃれで快適な事例を紹介
最後に当社が手掛けたビルトインガレージのある家を紹介します。
●太陽光発電でビルトインガレージの費用負担を軽減

太陽光発電導入で光熱費をカットしビルトインガレージ建設費用のローン分に充当!さらに蓄電器、EV車充電設備も設けガソリン代がかからないゆとりある家計を実現しています。

●平屋でも2台分の駐車スペースを確保

3LDKの平屋に車2台が収まるビルトインガレージをプラス。使いやすい回遊動線にガレージからの動線も組み込み買い物からキッチンへの移動もスムーズにプランニングされています。
●FAQ
最後に、お客様からよくいただくご質問について回答していきます。
ビルドインガレージに断熱性能は大切?
ガレージに使われるコンクリートは熱伝導率が高く、冬場は底冷えしてしまうケースが少なくありません。対策を行うためには、壁に高性能な断熱材を入れるとともに、外気温の影響を受けやすい窓を機密性の高いものにするのがおすすめです。
シャッターを付けたいときに注意すべきポイントは?
シャッター付きインナーガレージは排気ガスが溜まりやすい特徴があるので、十分な換気設備を設置することが大切。また、開閉時に騒音も発生するので、ガレージ近くに寝室を設けないといった間取りの工夫も必要です。
電気自動車の充電ができるようにしたいんだけど…
ガレージ内にEVコンセントを設けることは、もちろん可能です。電気自動車はエンジン音や排ガスの心配がないので、ビルドインガレージとの相性は抜群です。
どのような防犯対策をするのがおすすめ?
人が近づくと点滅するセンサーライトを、シャッター付近の目立つ位置に設置しておくことで、不法侵入の抑止になります。また、ガレージ内が明るいと不審者も近づきにくくなるため、なるべく明るめの照明がおすすめです。より防犯対策を強化するなら、万が一のために防犯カメラを設置したり、自動警報システムを取り入れたりすることもおすすめです。
まとめ
車好きに人気のビルトインガレージですが、費用面やデメリットを気にして諦める方も多いようです。イシンホームは多数のビルトインガレージ付き注文住宅の経験から、費用を抑えたビルトインガレージづくりのノウハウや、気になるデメリット対策の工夫も豊富に蓄積しています。一度お近くのモデルハウスで寒さを防ぐ断熱性能や地震に負けない耐震性能を体感してみてください。あなたの夢を叶えるビルトインガレージづくりのヒントがきっと発見できます。

