なぜ今、注文住宅で太陽光発電の関心が高まっているの?その背景と導入時の注意点!

東京都で2025年4月から始まる新築住宅での太陽光パネル設置義務化をはじめ全国で新築住宅への太陽光パネルの設置義務化が検討されています。この動きに伴い太陽光パネルへの補助金も用意され、注文住宅での太陽光発電導入への関心が大きく高まっています。そこで今回は、太陽光発電システムのメリット、デメリットなどの基本情報から太陽光発電義務化の背景、さらには導入時の注意点、よくある質問やユーザーの声など参考になる最新情報を分かりやすくお伝えします。

太陽光発電システムとは

そもそも太陽光発電とはどんな仕組みで電気を作るのでしょうか。ここでは知っているようで知らない太陽光発電の基本を解説していきます。

◇太陽光発電の基本

太陽光発電とは文字通り太陽の光で電気を作りだすシステムのことです。最大の特長は、エネルギー源が無尽蔵で、クリーンである点です。石油を燃焼させて電気を起こす火力発電のように、発電時にCO₂(二酸化炭素)や、SOX(硫黄酸化物)、NOX(窒素酸化物)などの大気汚染物質を発生させることがありません。

◇太陽光で発電する仕組み

太陽光発電システムの中核は太陽電池、一般的には太陽光パネル、ソーラーパネルと呼ばれている機器です。太陽電池とは、太陽の光エネルギーを吸収して直接電気に変えるエネルギー変換素子です。シリコンや化合物などの半導体で作られており、この半導体に光が当たると、日射強度に比例して発電するわけです。

◇太陽光発電システムの構成

一般的な住宅用の太陽光発電システムは以下の機器で構成されています。

太陽電池モジュール

太陽の光エネルギーを電気に変換する装置。いわゆる太陽光パネル

接続箱

太陽電池モジュールからの直流配線を一本化し、パワーコンディショナに送るための装置

パワーコンディショナ(パワコン)

太陽電池モジュールで発電した直流電力を、家庭で使える交流電力に変換するための装置

分電盤

家の配線に電気を分ける装置

電力量計

電力会社に売った電力や買った電力を計量するメーター

発電量モニタ

発電量や消費電力量などを表示する装置。電気の使用量を見える化して使用状況が把握できるので、日々の省エネ意識も高まります

◇太陽電池モジュールと設置方法

住宅に設置する太陽電池モジュールは、設置場所や設置方法、付加機能などの違いによって、様々なタイプがあります

屋根置き型

屋根材の上に架台を取り付け、その上に太陽電池を設置するタイプで標準的なタイプです

屋根建材型

太陽電池モジュールに防火性能と屋根材機能を持たせたもので、屋根材に組み込む屋根材一体型と太陽電池モジュール自体が屋根材となる屋根材型があります

太陽光発電のメリット・デメリット

◇メリット

電気代の高騰や災害に備えられることへの評価が高まり、二酸化炭素排出を抑えるエコライフからの視点でも社会的ニーズが高まっています。

・電気代が安くできる

・売電収入が期待できる

・停電しても電気が使える

・環境にやさしい

・遮熱&断熱効果が高い家になる

◇デメリット

最大のデメリットは費用負担が大きいことが挙げられますが、設置費用は年々低下して10年前より3割以上もダウンするなどかなりリーズナブルに!蓄電池との組み合わせで夜間使用や災害時への対応も進んでいます。

・設置コストが高額

・メンテナンスが必要

・発電量が天候や季節に左右される

・夜間には発電できない

太陽光パネル設置義務化の背景

地球温暖化による異常気象の深刻化とウクライナ紛争でクローズアップされたエネルギー危機の影響は、私たちの暮らしに多大な影響を与えており、その長期化も懸念されています。

その解決策として、エネルギーの大消費地・東京では、2030年カーボンハーフ・2050年ゼロエミッションの実現に向け、 脱炭素社会の基盤の確立と、エネルギー安全保障の確保の取組の一環として2025年4月から新築住宅などへの太陽光パネル設置義務化をスタートします。

◇東京都で始まる設置義務化制度とは

大手ハウスメーカー等が供給する新築住宅等が太陽光パネルの設置義務対象となり、既存の住宅は対象外となっています。ただし「面積が小さい」「北向き」といった屋根の条件等により、設置しない建物もあります。

・太陽光パネル設置に対する助成制度も

環境性能の高い住宅の新築時や既存住宅の断熱改修等を行った際に、あわせて設置する太陽光パネル等に対して補助を行う助成制度が用意されています。

<助成制度の利用モデルケース>

東京都の試算によれば、4kWの太陽光パネルを新築住宅に設置した場合、助成制度を利用することで経費は6年程度で回収できると想定されています。

4kWの太陽光パネルを設置した場合のモデルケース

設置費用:98万円

都による補助:40万円

自己負担:58万円(電気代の削減や売電収入により6年程度で回収可能)

(出典:都庁総合ホームページ「2025年4月から太陽光発電設置義務化に関する新たな制度が始まります」)

◇他の自治体でも太陽光パネル設置義務の制度化が加速

2024年3月26日時点で、東京都以外にも次の地域が新築住宅などへの太陽光発電導入の義務化を検討または制度化を決定しています。

地域開始時期(検討含む)状況
神奈川県川崎市2025年4月~施行改正案可決済み
神奈川県相模原市2027年4月~目指す2025年に条例制定予定
千葉県松戸市2028年4月~目指す検討進める
長野県2024年より検討本格化
神奈川県2023年より検討開始

◇住宅への太陽光パネル設置が常識の時代へ

このように今後は東京都だけでなく全国の自治体で太陽光パネル設置義務の制度化が進むことが予想されます。新しく注文住宅の建設をお考えの方は、将来を見据え太陽光パネルの設置を真剣に検討する時期に来ているのではないでしょうか。

太陽光発電の費用感

太陽光発電の費用は、導入費用とランニングコストに分けられます。ここではその具体的な費用感を検証します。

『導入費用』

太陽光発電システムの導入費用は、太陽光パネルやパワーコンディショナーなどの機器類にかかる設備費用と、工事費用に分けられます。

2023年12月、資源エネルギー庁発表の「太陽光発電について」では、全国的な調査により1kWhあたりの設備費用が22.7万円、工事費用が7.6万円とされており、設備費と工事費を合わせた導入費用の目安は、現場での値引きを勘案し1kWhあたり28.8万円と発表されています。2012年の導入費用は46.5万円でしたから約10年で38%ほども安くなっています。


5kWh太陽光システムの導入費用の比較※

2012年:232万5000円   2023年:144万円

約38%のダウン!金額にして88万5000円も低下!

『ランニングコスト』

30年のランニングコストは、4~5年に1回の実施が推奨されている定期点検の費用が、1回あたり4.7万円。またパワーコンディショナーは20年に1度交換され、一般的な相場は34.5万円。パネルは25年程度の出力保証がある場合が多く一般的に30年程度の寿命があるとされていますから費用負担なしで計算します。

30年間に必要なランニングコスト

定期点検費用:4.7万円×6回=28.2万円(5年に1度の実施

パワーコンディショナーの交換費用:34.5万円 

合計:62万7000円 年間あたり2万900円

資源エネルギー庁発表(2023年12月)の「太陽光発電について」より試算

太陽光発電を設置する際に活用できる補助金

◇各自治体の助成事業

東京都の例では新築住宅に太陽光パネルを設置する場合、下記の助成精度が用意されています。太陽光発電システムの出力が大きくなるほど上限額も拡張されるようになっており、新築住宅では最大約500万円も助成される点が大きな特徴です。また、一定の要件を満たす場合、不動産取得税が最大で全額減免されます。

さらに区によっては太陽光発電システムの設置費用に対し補助金を交付しているところもあり、それぞれ併用も可能です。このように各自治体には太陽光パネルの設置に補助金が用意されているケースが多く、注文住宅で太陽光発電を検討している方は信頼できる工務店に問い合わせてみることをオススメします。

◇ZEH住宅補助金

今、太陽光発電を設置する際にぜひ活用したい補助金として注目されているのが「ZEH住宅」の補助金です。

ZEH住宅の補助金

ZEH住宅は省エネ・創エネ・蓄エネにより、年間のエネルギー消費量の収支をゼロにすることを目指した住宅です。ZEH補助金を利用するためには、住宅性能の基準を満たすことに加え、ZEHビルダーまたはプランナーとして登録されている住宅建築会社に依頼する必要があります。

またZEH補助金は、予算枠がなくなってしまうと使えなくなるため、申請のタイミングがによっては使えないケースも出てきます。

「こどもエコすまい支援事業」補助金が新設!

2023年はZEH住宅に対して、40代以下の若者夫婦・子育て世帯を対象にした「こどもエコすまい支援事業」の補助金制度が新設されています。ZEH補助金との併用は不可ですが、最高で100万円の補助金がでるなど、ZEH住宅の補助金よりも金額が大きくなるため、対象に該当する方は必ず検討しておきたい補助金です。

太陽光発電導入の注意点

◇見積もり

メーカーによってパネルの大きさや能力がバラバラなため、設置できる太陽光パネルの枚数もそれぞれの住宅によって違ってきます。このため見積もり金額も製品や発電容量ごとに異なります。

見積もりを信頼できる複数の業者から取ってしっかりと比較検討してください。

◇発電量予測 

年間発電量は方角や角度で大体決まります。「発電量予測」を業者に出してもらいましょう。

太陽電池1kWあたりの年間発電量のが目安は

南向き:年間1,000~1,100kWh
東・西:年間850~ 950kWh 

予測発電量を下回った場合、保証される場合もありますので(契約内容による)詳細を各メーカーに問い合わせてください

◇影の影響

太陽光パネルに濃い影がかかると発電しません。パネルの一部に影がかかっていると、影の面積分だけ発電量が低下するのではなく、影がかかっているパネル全体、さらにそのパネルと直列でつながっているパネル数枚すべて(系統)に影響が出ますので電線やアンテナ、高い樹木など影になるものに注意してください。 

また将来、周囲に高い建物が建たないかなど、現況だけでなく将来も見据えて確認しておきましょう。

◇保証の有無

太陽光パネルには長期間の保証が用意されています。ただし、保証期間や保証内容、保証範囲はパネルメーカーによって異なる点には注意が必要です。保証には下記のような保証があります。

・10~15年のシステム保証

・20~25年の出力保証

・自然災害保証、施工保証

導入検討時には各社の保証内容や期間をチェックすることでより良い選択が可能です。

太陽光発電よくある質問

1. 設置するときに理想的な方位や角度はあるのですか?

最大限に発電するためには、日射量の最も多い南側に設置するのがオススメです。 東側・西側に設置した場合は、南側に設置した場合の約85%の発電量となります。 また、屋根に設置する角度は30度が最適と言われています。

2.季節や地域で発電に差は出ますか?

太陽光パネルに使用している単(多)結晶シリコンは、外気温が1℃上がると発電効率が約0.5%低下し、外気温が1℃下がると0.5%発電効率が良くなります。 また、日射時間が長い方が発電量は多くなります。 ですから季節や地域によって発電量に差が出ます。

3.寒い地域でも設置出来ますか?

設置可能です。一年を通して気温が低い北国は、夏でも気温が高くなりすぎないため、年間を通じて安定した発電量を確保することができます。ただし、積雪などで太陽光パネルに光が入らなければ発電できませんし、太陽光パネルの表面温度が極端に低下すると、発電効率が低下するケースもあるため、積雪地帯仕様の太陽光パネルの設置が必要になります。

4.雨漏りしませんか?

太陽光パネルの施工はメーカー指定の施工方法で行います。また、メーカーが指定する防水処理も致しますので、信頼できる工務店にもかせれば太陽光パネルでの雨漏りはほとんど起きません。

イシンホームの太陽光発電

イシンホームでは「一生、電気・ガス代をほとんど払わない家」をコンセプトに「サンクスZEGA」という太陽光発電を導入した高機能住宅を提案しています。10kWを超える大容量の太陽光発電を基本に、蓄電池や各種システムを組み合わせ、全国でゼロエネルギー住宅の建設をサポートしています。

サンクスZEGAの6点セット

・10kW以上の大容量N型ソーラー

・大型蓄電池

・ソーラー給湯

・高効率24時間換気システム

・PHV・EV車用充電アダプター

・長期大量売電

サンクスZEGAの詳細はこちらをご覧ください。

ユーザーの声

岐阜県T様

【太陽光発電&24時間換気で一生住んでいられるお家です】

導入した太陽光発電のシステムは約9KW。夏は晴れの日がつづくと売電金額は17,000円ぐらいにもなり、冬でも10,000円近くは売電できます。

太陽光ユーザーの声はこちらから

https://ishinhome.co.jp/voice/detail.php?id=872

まとめ

全国で25,000棟以上の太陽光発電を導入したゼロエネルギー住宅を施工したイシンホーム。注文住宅の太陽光発電導入ならベストな提案で最適なシステム導入をサポートします!太陽光発を電導入した住宅の新築をお考えの方はぜひ相談してくださいね。

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本社(総合戦略本部)

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