
ウクライナや中東での紛争など、国際情勢が緊迫するたびに原油高騰と電気代の値上げがセットになって家計を直撃します。これからはそんな家庭を取り巻くリスクから家計を守るエネルギー自給の家がおすすめ。新築時に住宅ローンのお得な金利でオール電化+太陽光発電を住宅に組み込んで、光熱費を大幅にカット。ローン返済を含めたトータルな住居費を安く抑えられる生活防衛力を備えた家づくりがこれからのトレンドになりそうな気配です。
そこで今回は、オール電化住宅の電気代の目安から、オール電化+太陽光で得られるメリットや家計シミュレーション、初期費用や後悔しない導入のポイントなど電気の自給で得られるアドバンテージを詳しく解説します。
目次
家づくりのポイントは今、エネルギーの自給力に
まず、家づくりの大きなテーマとして「自宅でエネルギーをつくる」ことが注目されている背景を整理しておきましょう。
円安・紛争で高まる電気代高騰への不安
日本はエネルギー資源の多くを海外からの輸入に頼っています。そのため、為替や国際情勢の影響を受けやすく、電気代やガス代は今後も不安定な状況がつづくと考えられます。このような状況を踏まえ、これからの家づくりは、外部環境に左右されず、自分たちで電気代の高騰リスクを回避できるエネルギー自給型の住まいづくりが注目されているのです。
太陽光は「売る」から「使う」時代へ
かつて家庭用の太陽光発電は売電収入を目的に導入されるケースが主流でした。ところが、FITによる電気の買取価格が徐々に下がってきたタイミングで、家庭の電気代が上昇したため、現在は電力を自家消費する方が有利になってきています。電力会社から高い電気を買わずに、自宅で使う電力を自家発電で賄う家計へのメリットは今どんどん高まっているのです。
住宅ローン+光熱費で「住居費」を考える
例えば、住宅ローンの借り入れを抑えて月々の返済額を少なくしても、光熱費が上昇すれば家計は圧迫されます。家計を考える上で大切なのは、住宅ローン返済額にとらわれるのではなく、光熱費を含め「毎月いくら出ていくのか」という視点で支出を再検討すること。
最初に、初期投資をしてでも光熱費を下げることでトータルの住居費を管理する。そこがオール電化+太陽光の真の価値だと言えます。今後、経済環境が大きく変化してローン金利や電気料金が上がっても、電気を自給できる備えがあれば、トータルな住居費を抑えることで自力で家計を守る力を得ることができるわけです。
オール電化+太陽光が注目される理由

オール電化の住まいは一時期かなりの人気でしたが、電気代の上昇とともに不安を持つご家庭も増えてきました。ところが今、オール電化+太陽光の組み合わせが再注目されています。その理由を整理しておきます。
◇オール電化の弱点を補う太陽光発電
オール電化住宅は、給湯や調理、暖房まで電気でまかなうため、電気代が高くなるのではと心配されがちです。しかし、太陽光発電を組み合わせることで、電気料金の高い昼間の電力を自給できるため、その弱点を大きくカバーできるのです。
◇オール電化とガス併用の平均的な光熱費の比較
関西電力の調査によるとオール電化住宅とガス併用住宅の月平均光熱費・電気料金によると4人家族の世帯ではオール電化住宅が16,533円、ガス併用住宅では17,617円の光熱費がかかっています。この調査は2021年のもので2025年の総務省のデータでは4人家族のガス併用住宅の光熱費は19,844円と約11.2%
もアップしており、同調査における電気代の上昇率18.3%で勘案するとオール電化住宅の光熱費は19,559円と推計できます。
オール電化住宅の光熱費がガス併用住宅に比べて抑えられている原因は、基本料金が電気に一本化できるメリットと割安な電気プランが活用できるためだと考えられます。
【オール電化住宅・ガス併用住宅の月平均光熱費・電気料金の比較(4人世帯)】
| 2021年 | 2025年 | |
| ガス併用住宅 | 17,617円 ※1 | 19,844円 ※1 |
| オール電化住宅 | 16,533円 ※2 | 19,559円 ※3 |
※1 総務省 家計調査による ※2関西電力の調査データによる ※3関西電力の調査をベースに総務省家計調査のデータを勘案して推計
◇光熱費を大きくカット!
オール電化住宅は、ガスを使わず、給湯(エコキュート)と調理(IH)を電気で賄うため、ガスの基本料金がカットできる上、割安な深夜電力を活用することで光熱費をセーブします。さらに太陽光発電を組み合わせることで、料金の高い昼間の電気を自給できることになり、弱点を解消するだけでなく光熱費が大幅に低減できるのです。
◇暮らしやすさのメリットも見逃せない

IHクッキングヒーターは掃除がしやすく、火を使わないため夏のキッチンが暑くなりにくく快適な調理環境を守ります。さらに、火災リスクが低いのも特徴で、小さなお子さまや高齢者がいるご家庭でも安心して使えます。
◇災害時の備えとしても安心
停電時でも、太陽光発電があれば昼間に電気を確保できます。蓄電池を組み合わせれば、夜間も最低限の電力を使えるため、災害時の備えとしても心強い存在です。
実際の節約効果は?光熱費のシミュレーションを大公開 1

ガス併用住宅の場合
総務省の家計調査(2025年)のデータから4人世帯の月額光熱費19,844円で計算するとガス併用住宅の年間光熱費は238,128円になります。
ガス併用住宅の年間光熱費 238,128円
オール電化の場合
先ほどの総務省の家計調査(2025年)のデータを基に推計した4人世帯の月額光熱費19,559円で計算するとオール電化住宅の年間光熱費は234,708円になります。
オール電化の年間光熱費 234,708円
オール電化+太陽光(5kW)の場合
5kWの太陽光発電システムの場合は、年間の平均発電量は6515kWhで、そのうち約4385kWhが売電に約2130kWhが自家消費になります。この数字を基に売電収入や削減できる電気代を計算すると
⚫︎1~4年目まで
年間売電収入: 105,240円
削減できる電気代: 66,030円
年間の光熱費:234,708円 −(105,240円+66,030円)=63,438円
⚫︎5~10年目まで
年間売電収入: 36,396円
削減できる電気代:66,030円
年間の光熱費:234,708円−(36,396円+66,030円)=132,282円
⚫︎11年目以降
年間売電収入: 37,273円
削減できる電気代:66,030円
年間の光熱費:234,708円−(37,273円+66,030円)=131,405円
オール電化+太陽光(5kW)の光熱費(月額・年間)
◇1~4年目まで 月額5,287円・年額63,438円
年間171,270円の削減効果
◇5~10年目まで 月額11,024円・年額132,282円
年間102,426円の削減効果
◇11年目以降 月額10,950円・年額131,405円
年間103,303円の削減効果
オール電化+太陽光(5kW)+蓄電池の場合
一般的なオール電化住宅で、太陽光と蓄電池(11kWhクラス)を導入した場合、電力の自給率は86%※まで向上するとして売電収入や削減できる電気代を計算すると
⚫︎1~4年目まで
年間売電収入: 21,888円
削減できる電気代: 173,693円
年間の光熱費:234,708円 −(21,888円+173,693円)=39,127円
⚫︎5~10年目まで
年間売電収入: 7,570円
削減できる電気代:173,693円
年間の光熱費:234,708円−(7,570円+173,693円)=53,445円
⚫︎11年目以降
年間売電収入: 7,752円
削減できる電気代:173,693円
年間の光熱費:234,708円−(7,752円+173,693円)=53,263円
オール電化+太陽光(5kW)+蓄電池の光熱費(月額・年間)
◇1~4年目まで 月額3,261円・年額39,127円
年間195,581円の削減効果
◇5~10年目まで 月額4,454円・年額53,445円
年間181,263円の削減効果
◇11年目以降 月額4,439円・年額53,263円
年間181,445円の削減効果
設置の初期費用はどのくらいで回収できる? 1
メリットは分かっていてもオール電化+太陽光を導入する場合は一般的な住宅より総費用が高くなります。そこで気になる初期費用の追加分をどのくらいの期間で回収できるかのシミュレーションを紹介します。
オール電化+太陽光の追加費用は
オール電化設備(エコキュート+IH)だけであれば70万円前後の追加が目安。太陽光設備の初期費用を1kWあたり28.9万円とされていますから約145万円。
総額で220万円が目安になります。この数字を前項のオール電化+太陽光住宅の光熱費削減効果で計算すると
⚫︎1~4年目まで 171,270円×4=685,080円
⚫︎5~10年目まで 102,426円×6=614,556円
⚫︎11~19年目まで 103,303円×9=929,727円
685,080円+614,556円+929,727円=2,229,363円
初期費用を約19年で回収
オール電化+太陽光+蓄電池の費用回収は
10kWの蓄電池をプラスしたオール電化+太陽光の初期費用は370万円前後が目安。この数字を前項のオール電化+太陽光住宅+蓄電池の光熱費削減効果で計算すると
⚫︎1~4年目まで 195,581円×4=782,324円
⚫︎5~10年目まで 181,263円×6=1,087,578円
⚫︎11~20年目まで 181,445円×10=1,814,450円
782,324円+1,087,578円+1,814,450円=3,684,352円
初期費用を約20年で回収
蓄電池有無で回収期間はほぼ同じ
蓄電池をプラスした設備は初期費用が150万円程度割高になりますが初期費用の回収期間は1年程度しか変わりません。これは蓄電池をプラスした設備の方が光熱費の削減効果が高いためです。さらなる電気代の値上げや災害時の備えを考えると、エネルギーの自給力が高いオール電化+太陽光+蓄電池のシステムが賢い選択と言えそうです。
導入で後悔しないための注意点
せっかくの設備も、家の基本性能が低ければ宝の持ち腐れです。導入後に後悔しないように次のポイントに注意してください。
断熱性能も重要
いくら発電しても、家の断熱性能が低ければエネルギーをロスしてしまいます。オール電化+太陽光は、高断熱・高気密の住まいと組み合わせることが前提です。
屋根の向き・形状もポイント
太陽光の発電量は屋根条件に左右されますから、設計段階から太陽光を前提に考えることが基本。南向きの屋根が理想ですが、屋根形状を工夫し、発電効率を高めたり、パネルの搭載量を最大化することも重要です。
発電量のバランス
まず、ライフスタイルに合った発電量を見極めることが大切です。今は発電量が足りていても家族の人数や暮らしの変化で将来的に足りなくなるケースもあります。例えば、電気自動車(EV)に乗り換える可能性も見越し、少し多めに載せておくのがおすすめです。

オール電化+太陽光は新築時の導入がいい理由
後から設置すると工事費が割高になるデメリットがすぐ思い浮かびますが、それ以外にも新築時に導入するメリットはあります。
住宅ローンに組み込める
新築時の導入なら費用を住宅ローンに含めることができます。住宅ローンは金融機関にもよりますが0.5~1.5%程度の金利で借り入れることができます。住宅建築後に太陽光を導入する場合は金利2~5%のリフォームローンから借り入れることとなり、住宅ローンの方が圧倒的に低金利となり返済期間も長く設定できるため家計への負担が少なくなります。
金利優遇と補助金
省エネ性能が高い家は、ローンの金利優遇や国の補助金対象になりやすいメリットがあります。もちろんリフォームで太陽光を導入する場合も補助金が用意されているケースもありますが、新築用の補助金に比べ選択肢が少なくなります。
イシンホームの住まいは、太陽光発電が「標準仕様」。他社ではオプション設備となる太陽光発電システムが、総費用に組み込まれた納得の価格で実現します。
FAQ

Q. エコキュートの設置場所はどのくらいのスペースが必要?
A.エコキュートは「貯湯タンク」と「ヒートポンプユニット」で構成されており、エコキュートを設置するためには、その2つの機器が置けるスペースが必要です。
貯湯タンクの大きさ:高さ約2m、幅約60cm、奥行き約70cm~75cm
ヒートポンプの大きさ:幅約80cm~90cm、奥行き約30cm~35cm
壁との距離は10cm~30cm程度必要、貯湯ユニットとヒートポンプユニットの間隔は30cm~60cm程度が目安になります。また、設置スペースにプラスして、工事のためのスペースも必要です。のちのちのメンテナンスも考えて余裕を持ったスペースを確保してください。また動作音が迷惑にならないよう、隣家との距離にも注意する必要もあります。
Q. IHクッキングヒーターの電磁波は大丈夫?
A. IHご使用時に生じる電磁波は、国際的なガイドラインを大幅に下回る数値であり、一般的な家電製品(電子レンジやドライヤーなど)と同等レベルです。健康への影響は認められていないため、安心してお使いいただけます。
まとめ
これからの家づくりは間取りやインテリアなどの空間づくりに加え、家計を守る視点がポイントです。暮らしを取り巻く不安定要素が増す中、10年後、20年後も家族の変わらぬ笑顔を守る家こそ、真に価値あるマイホームだと言えます。イシンホームでは全国で25,000棟以上の太陽光発電を標準搭載した家づくりを手がけた経験を活かし、家計を守る家づくりをきめ細かくサポートしています。太陽光発電やオール電化のことで不明な点や疑問、費用シミュレーションなどが知りたい場合は、お気軽にお問い合わせください。豊富な取り扱い事例の中からあなたにぴったりの提案で、エネルギーを自給する家づくりをサポートします。
- <積算根拠>
◇環境省のデータによると日本の平均年間発電量は太陽光発電の容量1kWにつき1303kWh。5kWの太陽光発電システムの場合は、年間の平均発電量は6515kWh。
◇経済産業省のデータから発電した電力のうち売電される割合は平均67.3%、自家消費される割合は平均32.7%。年間にして約4385kWhが売電に、約2130kWhが自家消費になる。
◇売電収入は
【1~4年目までの売電収入】
年間売電量 4385kWh×売電単価 24円/kWh= 年間売電収入 105,240円
【5~10年目までの売電収入】
年間売電量 4385kWh×売電単価 8.3円/kWh= 年間売電収入36,396円
【11年目以降の売電収入】
東京電力の卒FIT向け買取プラン(2026年4月)の8.5円/kWh(税込)で計算
年間売電量 4385kWh×売電単価 8.5円/kWh= 年間売電収入37,273円
◇削減できる電気代は
年間自家消費量2130kWh×電力量料金単価31円/kWh=年間電気代削減額66,030円
<蓄電池による効果>
一般的なオール電化住宅で、太陽光と蓄電池(11kWhクラス)を導入した場合、電力の自給率は86%※まで向上するというデータを基に年間自家消費量を5,603 kWhとし売電量は912 kWhとする
※参照:パナソニック蓄電池カタログより
◇削減できる電気代は
年間自家消費量5,603kWh×電力量料金単価31円/kWh=年間電気代削減額173,693円
◇売電収入は
【1~4年目までの売電収入】
年間売電量912kWh×売電単価 24円/kWh= 年間売電収入21,888円
【5~10年目までの売電収入】
年間売電量912kWh×売電単価 8.3円/kWh= 年間売電収入7,570円
【11年目以降の売電収入】
東京電力の卒FIT向け買取プラン(2026年4月)の8.5円/kWh(税込)で計算
年間売電量 912kWh×売電単価 8.5円/kWh= 年間売電収入7,752円 ↩︎ - <積算根拠>
◇環境省のデータによると日本の平均年間発電量は太陽光発電の容量1kWにつき1303kWh。5kWの太陽光発電システムの場合は、年間の平均発電量は6515kWh。
◇経済産業省のデータから発電した電力のうち売電される割合は平均67.3%、自家消費される割合は平均32.7%。年間にして約4385kWhが売電に、約2130kWhが自家消費になる。
◇売電収入は
【1~4年目までの売電収入】
年間売電量 4385kWh×売電単価 24円/kWh= 年間売電収入 105,240円
【5~10年目までの売電収入】
年間売電量 4385kWh×売電単価 8.3円/kWh= 年間売電収入36,396円
【11年目以降の売電収入】
東京電力の卒FIT向け買取プラン(2026年4月)の8.5円/kWh(税込)で計算
年間売電量 4385kWh×売電単価 8.5円/kWh= 年間売電収入37,273円
◇削減できる電気代は
年間自家消費量2130kWh×電力量料金単価31円/kWh=年間電気代削減額66,030円
<蓄電池による効果>
一般的なオール電化住宅で、太陽光と蓄電池(11kWhクラス)を導入した場合、電力の自給率は86%※まで向上するというデータを基に年間自家消費量を5,603 kWhとし売電量は912 kWhとする
※参照:パナソニック蓄電池カタログより
◇削減できる電気代は
年間自家消費量5,603kWh×電力量料金単価31円/kWh=年間電気代削減額173,693円
◇売電収入は
【1~4年目までの売電収入】
年間売電量912kWh×売電単価 24円/kWh= 年間売電収入21,888円
【5~10年目までの売電収入】
年間売電量912kWh×売電単価 8.3円/kWh= 年間売電収入7,570円
【11年目以降の売電収入】
東京電力の卒FIT向け買取プラン(2026年4月)の8.5円/kWh(税込)で計算
年間売電量 912kWh×売電単価 8.5円/kWh= 年間売電収入7,752円 ↩︎

