家は大切な家族の暮らしを守るものであり、簡単に買い替えができない高額商品です。そのため、もし欠陥が見つかったら、建築会社に補償してもらわなくてはなりません。そんな万が一に頼りになるのが「保証」であり、ハウスメーカーを比較する際、その内容は必ずチェックしておきたいポイント。今回は、新築住宅の保証の種類や期間について解説します。
●新築住宅の保証にはどんなものがある?
新築時は、デザインや設備のプランニングばかりに目が行き、保証内容のチェックが後回しになりがち。とはいえ、とても大切なことなので、基本は家づくりの前に押さえておきましょう。
新築住宅の保証内容は大きく以下の2種に分けられます。
法律に基づいた保証
新築住宅は、住宅品質確保法という法律に基づき、引き渡しから10年は「瑕疵(かし)担保責任保証」という保証が付いています。これは、本来あるべき機能が備わっていないなど、住まいの基礎に不備があった、すなわち瑕疵があった場合、施工業者に修理などの対応を義務付けている保証です。事業者は専門の保険に加入しているので、もし事業者が倒産しても保証は受けられます。
この瑕疵担保責任保証は法律で定められているものなので、どのハウスメーカーで建てても受けられます。ただし、注意したいのは、保証範囲が基礎に限られていること。これは、柱や梁といった住まいの基礎を指し、壁紙や設備といった内装や建具は含まれません。もちろん、住んでから壊してしまったり、傷付けてしまったりしたものについても保証外です。
ハウスメーカーごとの保証
ハウスメーカーでは「瑕疵担保責任保証」を補う形で、独自保証を設けているところが多いです。その内容は各社さまざまで、より長い期間や広範囲で保証を受けられることもあります。
例えば、手厚い保証が付いているハウスメーカーなら、内装や建具の初期不良はもちろん、システムバスが壊れた、壁紙が剥がれたなどの損傷を無償で修繕してもらえる可能性もあります。
また、保証期間もさまざまで、近年は、20、30、60年など長期保証を打ち出すハウスメーカーも増えました。構造などに対する保証や「瑕疵担保責任保証」ではカバーできない内装の保証など、各メーカーがさまざまな独自保証を打ち出しているので、ぜひ検討してみましょう。ただし、ハウスメーカーの長期保証は定める期間内のメンテナンス実施が条件のことが多いので、注意することが大切です。
●保証期間は長いほど安心?
「長期保証」と聞くと、とても良心的に聞こえますが、むやみに「長いほど安心」と考えるのは賢明とはいえません。というのも、ハウスメーカーの中には、60年の長期保証を受けるには、期間中に有償点検を受けることが条件というケースも。有償であることを把握していなければ、想定外のコストが発生してしまうでしょう。
大切なのは、どの部分に保証が付いているのか、保証期間内のメンテナンスに費用が発生するかどうかを、しっかりと見極めることと言えます。
●新築住宅の保証を受けるために気を付けたいこと
新築住宅の保証を受けるために、気を付けたいことは以下の2点です。
ハウスメーカーが定める期間内にメンテナンスを受ける
先述の通り、保証期間中のメンテナンスが条件であるとはいえ、保証が切れる前の通知などは来ないケースが多いです。「知らない間に切れていた」とならないよう、契約書を確認したり、期限のスケジュールを把握したりしておくようにしましょう。
契約したメーカー以外で改築や修繕を行わない
契約したメーカー以外で改築や修繕をしてしまうと、保証が適用されない可能性があります。場合によっては、長期保証を継続できなくなることもあるので、改築や修繕が必要な際には、まず施工したハウスメーカーに問い合わせるようにしましょう。
●イシンホームは、最長60年延長保証制度を用意!
イシンホームでは、欠陥などがない家づくりのために、社内の厳しい検査体制を整え、引渡し前に第三者機関の検査も実施しています。「瑕疵担保責任保証」の延長として、有料ですが最長60年延長保証制度も用意しています。これは、構造体主要部分や雨漏りが20年保証され、以降は有償メンテナンスの実施によって、60年を限度に10年ずつ延長が可能というもの。
ちなみに、オプションの保証では住宅設備保証や24時間駆けつけサポートなどが、それぞれ10年間保証されます。これは、家に関するトラブルについてカスタマーセンターに連絡することで対応するもの。トイレの詰まりや玄関鍵の紛失、さらには家具の移動などについても、気兼ねなくご相談できますよ。
他にも、たとえ施工したビルダーが倒産したとしても、イシンホームが責任をもって保証を継続する体制を整えていて安心。また、家を途中で売却して所有者が変わった場合も保証は延長されます。詳しく知りたい方は、お気軽にご相談くださいね。
●Q&A方式でおさらいしよう
それでは最後に、押さえて欲しいポイントをQ&A方式で紹介します。
新築住宅の保証期間はなぜ法律で定められている?
新築住宅において、保証期間が法律で定められている理由は、家を購入する消費者のことを守るためです。本来あるべき機能が備わっていないなど、住まいの基礎に不備があった場合の対応を施工業者に義務付けることで、万が一の時も一定の基準で保証を受けられる仕組みになっています。
施工を引き受ける事業者は、専門の保険に加入しなければならないため、もしその事業者が倒産していたとしても、消費者は保証を受けることが可能です。なお、保証期間は住宅の引き渡しから10年です。
ハウスメーカーごとの保証を受けるために、何かすることはある?
新築住宅の保証には、法律で定められた「瑕疵(かし)担保責任保証」のほかに、より手厚い保証を長期間受けられる「ハウスメーカーごとの保証」も存在します。この「ハウスメーカーごとの保証」を受けるために気を付けておくべきことは、次の2点です。
・定められた期間内にメンテナンスを受ける
ハウスメーカーの保証は、定められた期間内にメンテナンスを受けることが条件となっているのが一般的。ただし、そのメンテナンス期間に通知などが来ないことが多く、「知らない間に保証が切れていた」という失敗が少なくありません。いざというときに保証を活用するためには、契約書などを確認し、自分で保証期限のスケジュールを把握しておくことが大切です。
・施工したハウスメーカー以外で改築や修繕を行わない
新築住宅を施工したハウスメーカー以外で改築や修繕を行なってしまうと、保証が適用されない可能性があります。場合によっては、長期保証を継続できなくなることもあるので、改築や修繕が必要な際には、必ず最初に施工したハウスメーカーに問い合わせるようにしましょう。
保証期間後に問題が発生した際は、どのような対応を行うべき?
保証期間後に費用が発生した場合は、ハウスメーカーをはじめ、リフォーム業者や修理専門業者などから依頼業者を選び、自己負担で修繕を行うことになります。最も安心感があるのは設計・施工を担当したハウスメーカーでしょう。一方、専門業者によっては、費用を抑えられるケースもあります。
ハウスメーカーによって、どのように保証が違う?
ハウスメーカーごとの保証は、20、30、60年という期限が設けられたものから、永年保証まで、保証期間がさまざまです。より保証期間が長い方が良心的な印象を持つ人もいるかもしれませんが、一概にそうとはいえません。なぜなら、長期保証を受けるために定期的な有償点検の実施が条件となっているケースも多いから。そのコストが高いと、将来的に保証契約の継続が難しくなってしまう可能性も考えられます。ハウスメーカーによって無料のアフターサービスと有償点検の内容は異なるので、事前にしっかり確認しておくことが大切です。
イシンホームの駆けつけサポートは、具体的にどのようなサービスをしてくれる?
24時間駆けつけサポートは、イシンホームの最長60年延長保証制度に付いているサービスです。対象となるのは、トイレの詰まりや配管からの水漏れといった起こりがちな水廻りトラブルをはじめ、照明やコンセント、ブレーカーのような電気設備のトラブル、窓ガラスのトラブル、玄関鍵のトラブルなど。電気設備のみ1年に1回までという制限がありますが、そのほかは回数無制限で10年間利用できます。
さらに、家具の移動や照明管球交換行う“お手伝いサービス”も1年に計2回まで利用可能。住宅の完成後もお客様の暮らしに寄り添いながら、快適な暮らしをサポートします。