断熱性能の高い注文住宅にするためのポイントを紹介

家の住み心地を決める大切な性能の1つとされる「断熱」。よく耳にする言葉ですが、詳しいことはわからないという人も多いかもしれません。そこで今回は、断熱住宅のメリットや断熱性能の高低を表す等級、施工方法を指す断熱工法などについて詳しく紹介します。ぜひ参考にしてください。

●断熱住宅のメリット

住宅における断熱とは、外気の寒暖に室内温度を左右されにくくすること。まずは、断熱住宅にはどのようなメリットがあるのか紹介していきます。

夏は涼しく、冬は暖かい

断熱性が高い家は、外の熱や冷気が家の内部に伝わりにくいため、夏は涼しく、冬は暖かい、快適な空間を作ることができます。また、部屋の中の暖かさや涼しさを外に逃がしにくいのもメリット。1年を通して、心地よい温度環境で生活できます。

健康を保てる

部屋の温度差は、体への負担が大きいもの。例えば、リビングルームとお風呂場の寒暖差はヒートショックの原因になります。また、温度差から起こった結露はカビやダニの発生にもつながり「シックハウス症候群」を引き起こすことも。その点、断熱性が高い家は温度差が少なく、健康に関する心配を軽減することができます。

補助金を申請できる

断熱性能の高い住宅には、行政からの補助金が下りるというメリットもあります。対象や工事内容などを確認して申請することが大切です。いくつかの支援事業について紹介します。

・次世代省エネ建材の実証支援事業

高性能な断熱材や蓄熱・調湿などの次世代省エネ建材を用いてリフォームを行う場合に、補助金が交付される事業。

・こどもエコすまい支援事業

子育て世帯、若者夫婦世帯(どちらかが39歳以下)対象の、住宅の省エネ化の推進を目的とした国土交通省による補助金事業。

・地方自治体独自の補助金・助成金制度

断熱工事に対しては、地方自治体が独自に補助金や助成金制度を設けている場合も少なくありません。自治体によって制度の有無や要件は異なります。ホームページなどで概要や申請のタイミングなどを確認しましょう。

断熱性能の高い家をつくるために確認すべきポイント

建物の断熱性は、家づくりにおいて重要な要素です。建築士やハウスメーカーに確認することはもちろん、自分でも把握しておくと、より断熱性能の高い家づくりができますよ。

断熱性能の等級

等級によって、補助金や住宅ローン減税の金額が変わります。建築士には、住宅の省エネ性能を説明する義務があるので、しっかりと確認しましょう。

断熱材や断熱工法

壁と壁の間に使われる断熱材や、その使い方である断熱工法で、断熱性能や費用は変化します。だからこそ、家を建てる前に検討することが大切です。

●断熱性能の等級について、しっかりと把握しておこう

建築士やハウスメーカーに相談するためにも、まずは自分自身が断熱性能の等級について学んでおきましょう。

断熱性能の基準は2種類

断熱性能の基準は、国土交通省が定めたものと、民間が定めたものの2種類があります。それぞれについて、説明します。

・断熱等性能等級

断熱等性能等級とは、国土交通省が定める住宅の品質確保の促進等に関する法律(通称「品確法」)に規定された省エネ性能に関わる指標。数字が大きいほど高水準です。

・HEAT20

「一般社団法人20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」という断熱の普及を目指した団体が制定したもので、国が定める断熱等性能等級とは別の基準です。G1、G2、G3と3段階で断熱性能を表しています。

断熱等性能等級を紹介

断熱等性能等級には、2022年4月1日時点では5つのランクが設定されていましたが、2022年10月1日から、等級6、7が新設されました。具体的な基準は、以下の通りです。

等級7 2022年10月1日施行。暖冷房にかかるエネルギー消費量を等級4と比較し、40%削減可能なレベルの性能。

等級6 2022年10月1日施行。暖冷房にかかるエネルギー消費量を等級4と比較し、30%削減可能なレベルの性能。

等級5 2022年4月1日施行。「ZEH基準」相当。

等級4 1999年制定。通称「次世代省エネ基準」。壁や天井だけでなく、窓や玄関ドアなども断熱が必要となる。

等級3 1992年制定。通称「新省エネ基準」。壁や天井に対する一定水準の断熱性能。

等級2 1980年制定。古い基準のため省エネ性能は低い。

等級1 特に規制なし。

HEAT20の地域区分および、グレードを紹介

HEAT20は「住宅内での体感室温」に重きを置いていて、部屋の中で体感温度を10度~15度以上に保つために必要な断熱性能を基準としています。

地域区分

日本は北海道から沖縄まで、地域によって気温や気候が大きく異なることから、以下のように8つの地域に区分したうえで、各地域に合う性能が設定されています。

地域1・2 北海道

地域3 東北北部

地域4 東北南部、北関東

地域5・6 関東、東海、近畿、中国、四国、九州

地域7 九州南部

地域8 沖縄県

グレード

G1、G2、G3と3段階のグレードがあり、数字が大きいほど高水準で、地域区分に合う性能が設定されています。それぞれのグレードについて解説しますので、しっかりと確認しておきましょう。

・G1

冬期間の最低体感温度が、地域1・2でおおむね13℃を下回らない性能で、地域3~7ではおおむね10℃を下回らない性能。

・G2

冬期間の最低体感温度が、地域1・2でおおむね15℃を下回らない性能で、地域3~7ではおおむね13℃を下回らない性能。

・G3

冬期間の最低体感温度が、地域1・2・7でおおむね16℃を下回らない性能で、地域3〜6でおおむね15℃を下回らない性能。

断熱等級とHEAT20のグレードの選び方

断熱等性能等級の3以下は、40年以上前に採用された基準なので、現在主流となっている断熱住宅に比べて断熱性能が低くなっています。また、2025年には、すべての住宅に等級4の適合が義務化される予定です。今から新築を考えるのであれば、少なくとも等級4は満たしておく必要があります。

また、HEAT20で考えてみると、G1は断熱等性能等級5と、G2は等級6と、G3は等級7とほぼ同じ性能です。3つのグレードは、 国が提唱する省エネ基準やZEH基準よりも厳しい基準で設定されています。

光熱費を抑えながら快適な生活を送るというメリットと、初期費用の増加によるデメリットを十分に理解し、住む地域の特性なども踏まえてどこまでの性能を求めるか検討する必要があります。

●より良い断熱材や断熱工法の選び方

断熱工法には、「外断熱」と「内断熱」の2種類あります。それぞれの特徴やメリット、使われる断熱材について紹介します。

外断熱(外張断熱)工法

柱の外側に断熱材を入れ建物全体を包み込む工法です。断熱性・気密性が高く、結露が発生しづらい、柱などが傷みにくいというメリットがあります。その反面、内断熱工法に比べて、施工費が高く経年劣化しやすいというデメリットも。炭化コルクや硬質ウレタンフォーム、ウレタンボードといった断熱材を使用します。

内断熱(充填断熱)工法

柱の間に断熱材を入れて、断熱層を作る工法です。外断熱の施工に比べて簡単であるため、施工できる業者が多く、工事費も外断熱より安くなります。ただ、外断熱に比べて気密性が低く、結露が発生しやすいのがデメリット。グラスウール、ロックウール、セルロースファイバーなど、さまざまな断熱材が使用されます。

自分に合った断熱材を選ぼう

吸湿性能のある断熱材や、結露が発生しづらい素材で作られた断熱材、防音性能のある断熱材など、さまざまな種類が開発されていて、それぞれの素材によってメリットやデメリットは異なります。住む土地の気候や費用なども考慮して、自分に合った断熱材も選ぶようにしましょう。

●イシンホームなら、1年中快適な家づくりが可能!

イシンホームの「Eco-iウォール」は、「7層の壁」が特徴です。外断熱工法で赤外線を約80%反射する宇宙服のような特殊シートで家を包み込み、さらに「発泡ウレタン吹付け断熱」を施すことで、従来の住宅の2.4倍の断熱性能を実現。夏は涼しく、冬は暖かい快適空間を作り、エアコンなどの消費エネルギーを削減してくれます。

さらに、世界最高クラスという約93%の熱交換率の「Eco-i熱交換換気システム」との併用もおすすめ。床下空間で行う地中熱を利用した省エネルギー換気システムです。外の空気と部屋の空気をそのまま交換する一般的な換気システムとは異なり、冬は、冷たい外気と室内の温かい空気を一度床下の全熱交換機に取り込んで熱交換。新鮮な空気はさらに地中熱で温めてから部屋へ、カビやホコリを含んだ汚れた空気は外へ排出します。夏は、外の熱い空気と部屋の涼しい空気を床下に取り込んで熱交換。冷やしてから部屋の中に取り入れます。気になった方は、お気軽にご相談ください。

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本社(総合戦略本部)

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