暮らしを直撃する、電気代の値上げ!2020年以降値上げが続き、2023年7月には全国で最大42%と大幅な上昇があり、さらに2024年の1月も電力大手5社で値上げが発表されています。そこで電気料金の値上げの背景と今後の観測。家庭でできる対策、電気代を抑える家づくりの情報などを解説します。
●2024年1月、大手5社でまたもや電気料金値上げが
2022年のロシアによるウクライナ侵攻を背景とした世界的なエネルギー危機の影響を受け、家庭の電気代は上がり続けています。
2023年の1月には政府の緩和措置が発動して2月からは一旦ピークを過ぎたもののその後も徐々に上がり続けています。火力発電の燃料となるLNG=液化天然ガスや原油の価格は上昇を続けており、その影響を受け、2024年1月請求分の電気料金は東京電力、中部電力など大手電力5社で値上がりします。
●電気代値上げの理由
電気代が上昇している主な理由は次の4つです。
・エネルギー資源の価格上昇に伴う燃料費調整額の高騰
・再生可能エネルギー発電促進賦課金の継続的な値上げ
・国内の電気供給力不足
・円安
まず目に付くのが天然ガスや石炭といった燃料価格の高騰です。
ここ数年、世界的な脱炭素の流れ、規制緩和による電力需要増、ロシアによるウクライナ侵攻などさまざまな理由によるエネルギー資源価格の高騰によって燃料費調整額が上がり、それが電気代の値上げにつながっています
2つ目は再生可能エネルギー発電促進賦課金の継続的な値上げです。毎月の電気料金に含まれる再生可能エネルギー発電促進賦課金は、再生可能エネルギーを電力会社が買い取った費用の一部を、電力受給者が負担するものです。この価格は2023年度は下がったものの、2012年の開始時に比べると標準家庭の負担額が年額で約6.4倍の5,040円になっています。
3つ目の国内の電気供給力不足ですが、2011年の東日本大震災を契機に多くの原発で検査等による稼働停止の状態が続いており、2010年と比較した2020年の稼働率は86.5%も減少。この供給力不足を補うため火力発電で電気を作ってきましたが、燃料価格の高騰により電気料金を上昇させているのです。
●ここ2年間の電気代の推移
東京電力エナジーパートナーの平均モデル(従量電灯B・30A契約 260kWh利用時)を例にここ2年間の電気代の推移を見てみましょう。
2023年1月から2月にかけて電気代が大きく値下がりしているのは、政府の激変緩和措置がなされたためで、これがなければ電気代は9,000円前後で推移したと予想されています。電気や都市ガスの小売事業者に対して激変緩和措置により国から補助金が支給され、それを原資として2023年1月使用分(2月検針分)から電気やガスの料金が値引きされているのです。
●今後も電気代は上昇傾向!
政府の激変緩和措置でなんとか沈静化している電気代の高騰ですが、先行きは不透明です。まず補助金の支給期間が、2023年1月使用分(2月検針分)~2024年4月使用分(2024年5月検針分)までとなっており、このままだと今年の5月からは大幅な電気代の値上げが予想されています。またウクライナ侵攻の長期化やイスラエル紛争など燃料価格を押し上げる不安要素も多く、電気代の大きな値下がりは期待できず、家庭での省エネ対策が大きくクローズアップされています。
●電気料金プランの見直し
まず手近な電気代圧縮対策としてあげられるのが電気料金プランの見直しです。電気料金プランには、様々な種類の料金体系がありますが、中には「一定の使用量までは料金が定額」になるというプランもあります。ご自宅の電気使用料と電気料金プランを確認して最も安くなる料金プランを選択することがまず初めにやるべき対策です。また2016年の電力の自由化で誕生した新電力は従来の電力会社より割安なプランを設定している場合が多く、こちらへの切り替えも選択肢となります。ただし、ここ数年の電気代の高騰時には新電力の自由料金が東京電力など料金より高くなったケースや、破綻した新電力の会社もあり、インフラの切り替えはしっかりと会社の内容を吟味する必要があることを肝に銘じてください。
●太陽光パネルや蓄電池は災害時の備えにも
太陽光発電を導入すれば、電気代が節約できる上売電もできるため、家計を助けます。ただ、悪天候などで日照時間が少ない場合や夜間は電力会社から電気を購入することになります。
そこで最近増加しているのが、蓄電池の併用。昼間に発電した電気を蓄電し、夜間や悪天候時に使うことができます。さらに地震や台風など災害時の非常用電源としても活躍します。ただし、太陽光発電や蓄電池の設置費用は安くないため、トータルのコストと、削減した電気代、売電収入、補助金の有無などをよく検討する必要があります。詳細は住宅メーカーに確認すると良いでしょう。
●イシンホームの注文住宅は省エネ対策が万全、太陽光発電と蓄電池で光熱費0も実現可能
イシンホームには、「一生、電気もガスもガソリン代もほとんど払わない家」をコンセプトにした「未来ゼロエネ住宅X-ZEGA」があります。世界最高水準の高性能太陽光発電システムと大容量蓄電池、熱回収率92%以上の24時間換気システム、高気密・高断熱設備、EV車対応設備まで標準装備。光熱費0円も実現可能。さらに、売電収入も得られるので、エネルギー代も含めると賃貸よりも支払いが安くなるケースが数多く見られます。
さらに、工事費を除いた初期費用が0円で太陽光発電を設置できる「ZERO SECH」もおすすめ。10年間のリース契約で、毎月の売電収入からリース料を支払い、10年後からはすべての売電収入を手にすることができます。電気代の高騰が気になる方は、ご家庭の実情に合わせコンピュータソフトによる計算も可能ですのでお気軽にお問い合わせください。