ランドリールームは何畳必要?間取りの工夫と失敗しない作り方とは?


家事の中でも特に作業工程が多く、時間と手間がかかる洗濯。洗濯機を回して、干して、畳んで、しまう──家中で行き来しながら、この一連の作業を行うのは意外と大変で、毎日の負担になりますよね。
そこで今回は、そんな洗濯の負担を減らしたい人にピッタリな「ランドリールーム」の特徴や後悔しないための対策などについてご紹介します!

ランドリールームとは?

ランドリールームとは、洗濯に必要な機能・設備を集約した部屋のこと。洗濯機や乾燥機、物干しスペース、アイロン台、収納棚などを一ヶ所にまとめることで、洗濯に関わる一連の作業を効率化できるように設計されています。

家中を歩き回る時間と手間を減らせるので、特に忙しい共働き世帯や子育て世帯などから注目を集めています。

ランドリールームのメリット

ランドリールームには、洗濯をラクにしてくれるメリットがたくさんあります。今回は、具体的なメリットを3つご紹介しましょう。

天候や時間を気にせず洗濯物を干せる

外干しの場合、急な雨でせっかく干した洗濯物が濡れてしまうと、洗い直す必要があります。またリビングや洗面所に干すと生活の邪魔になり、ストレスを感じることも。生乾きの臭いも気になるところです。

その点、専用の物干しスペースが備わったランドリールームがあれば、天候に左右されることなく快適に部屋干しができますよ。初めから洗濯を干すための空間なので、洗濯物によって生活スペースが侵食される心配もありません。
また、時間帯を気にせず洗濯できるのも大きな魅力。夜間や帰宅後の洗濯でも安心です。
 

一連の作業を同じ場所で行えて効率的

「洗う」「干す・取り込む」「アイロンをかける」「たたむ」といった、洗濯の作業をまとめて行えるランドリールームがあれば、重い洗濯物カゴを持って、家中を行ったり来たりする必要はありません。移動時間を大幅にカットして作業に集中できるので、忙しい朝の負担も大幅に減らせるでしょう。取り込んだ洗濯物がリビングに散乱する…といった事態も防げますよ。

衣類への有害物質の付着を防げて安心

ランドリールームに洗濯物を干せば、花粉や黄砂、PM2.5といった有害物質が衣類に付着するのを防げます。アレルギーの症状がある人や、小さなお子さんがいるなど、有害物質が気になるご家庭にもうってつけです。

ランドリールームの最適な間取りと広さの目安

では、ランドリールームを設けるにあたって、どのような間取り・広さにすればよいのか、目安や例を紹介します。

ランドリールームに適した広さとは?

ランドリールームは、一般的に2~3畳ほどが目安とされています。2畳あれば洗濯機を置いたうえで、室内干しスペースを確保するには十分ですし、乾いた洗濯物を畳む作業台も設置できます。また、3畳あればより広い作業スペースが確保でき、アイロンを掛けたり洋服を家族別に仕分けたりするといった作業も可能になります。なお、ランドリールームで浴室の脱衣所を兼ねたい場合は3畳が適切です。

間取りの工夫で家事動線を最適化

ランドリールームを設ける場所によって、家事効率は大きく変わってきます。そのため、間取りはよく検討しておくことが必要です。注目すべきポイントをいくつか紹介します。

・キッチンやバスルームとの連携

入浴前に脱いだ服をサッと洗濯カゴに入れられるよう、バスルームに近い場所にランドリールームを設けるか、前述したとおり、ルーム内にバスルームの脱衣所を兼ねるのが良いでしょう。また、朝夕の忙しい時間帯でも、洗濯やお風呂の準備と料理を並行して進められるよう、キッチンともスムーズに行き来できる場所に設けるのがおすすめです。

・ウォークスルークローゼットの活用

ウォークスルークローゼットとは、文字通り「通り抜けられる」クローゼットのことです。入り口が2つ以上あり、クローゼットを通って他の部屋と行き来ができます。このウォークスルークローゼットをランドリールーム内に取り入れることで、家事効率が格段に上がります。洗濯後、衣服が乾いたらそのままクローゼットに収納することが可能。浴室やキッチンにウォークスルーで繋がった間取りにすれば、他の家事との連携もスムーズです。家族の人数にもよりますが、3~4畳の広さが必要になります。

家族構成に合わせたランドリールームの広さ

ランドリールームの広さの目安は、洗濯物の量、つまり家族の人数によって異なります。

・夫婦2人の場合

夫婦だけでの生活の場合、洗濯物の量もそれほど多くならないので、ランドリールームは1.5畳~2畳ほどあれば良いでしょう。もしランドリールーム内でアイロン掛けなどの作業をする場合や、前述したようにクローゼットを兼ねる場合は3畳以上が必要になります。

・子育て世帯(4人家族)

子ども2人を含む4人家族の場合、ランドリールームは3畳ほどの広さが必要です。特に子どもが乳幼児期だと1日に何度も着替えが必要となったり、小学生以降はクラブや部活で汚れ物が増えたりするなど、成長にともなって洗濯物の量が変わります。ライフステージに合わせ、収納場所や作業スペースの有無を調整できるように間取りを工夫しましょう。

よくある失敗例とその対策

続いて、ランドリールームを導入する際に起こりやすい失敗例とその対策を紹介します。

失敗1:湿気がこもってカビが発生した

対策:換気計画を重視した間取りに

家事効率を考えて、バスルームやキッチンに隣接したランドリールームを設置する場合、注意しておきたいのが換気機能です。洗濯物を干すだけでなく水回りが集中するため、室内に湿気がこもりやすくなります。せっかく物干しスペースがあっても乾きにくかったり、カビが発生してしまったりすることも。そのため、隣接するキッチンの換気扇やバスルームの換気システムを活用するなど、十分な換気を行える間取りになっているか確認しましょう。また、ランドリールームに換気用の小さな窓を設けたり、換気システムや除湿機を設置したりと、予め対策を考えておくことも必要です。

失敗2:広さが足りず収納と作業スペースの両立が困難に

対策1:可動棚や吊り戸棚を設けて収納を確保する

ランドリースペースでは、洗濯・乾燥を行うだけでなく、衣服を畳んだり、洗剤を入れ替えたりと、細かい作業も発生します。そのため、洗剤や柔軟剤などのストックを収納するスペースも必要です。

固定の収納棚を作ると、家族の人数や子どもの成長によって洗濯物の量が増えた際に、収納と作業のスペースを両立することが難しくなると考えられます。洗濯物の量やライフスタイルの変化に対応できるよう、収納は可変できるタイプの棚や吊り戸棚などを活用すると良いでしょう。

対策2:折り畳み式の作業台を活用する

同様に作業スペースや作業台についても、固定式の場合は、子どもが独立した後など洗濯物の量が減ってくると無駄になってしまうこともあります。必要な時にサッと設置できる折り畳み式の作業台を導入しておけば、衣服の量に応じてランドリールーム内のスペースを有効に活用することが可能です。

実用的なランドリールームを作るためのポイントは?

ランドリールームは、ただスペースを設ければ良いというものではありません。設計によっては、洗濯が負担になってしまう可能性もあります。例えば、二階のバルコニーに洗濯物を干す場合、

  1. 洗濯物をもって二階へ行き、洗濯物を干す
  2. 乾いたら、二階へ行き洗濯物を取り込む
  3. 一階のリビングで洗濯物をたたむ
  4. 二階のクローゼットに洗濯物を収納


この作業だけで、階段を3回上り下りすることになり、大移動となってしまいます。洗濯が負担にならないように、設計時には次のポイントに注意しましょう。

●家事動線を意識した場所に配置する

人が移動する時の経路を線で表したものを「動線」を言い、この動線が長くなればなるほど移動に時間がかかってしまいます。家事を効率化するためには、家事全般を行う際の動線(家事動線)を短くすることが大切。例えば、ランドリールームをキッチンの近くに配置すると、最小限の移動だけで洗濯と調理を行えるので便利です。

●空気の流れを考える

せっかくランドリールームを設けても、洗濯物がうまく乾かないと困りますよね。室内に生乾き臭が漂ってしまうと最悪です。
しっかりと洗濯物を乾かすためには、空調を意識する必要があります。具体的には、室内の風通しを良くした上で、風のあたる位置に物干し竿を配置するのがポイント。さらに、日当たりも確保できれば完璧です。
また湿度が高い季節や雨の日に備えて、エアコンの導入を検討するのもおすすめですよ。

●コンセントの数&位置を確認しておく

ランドリールームでは、アイロンや扇風機、除湿機といった家電を使う可能性も考えられます。そのような際に電源が確保できるように、コンセントの数と位置もしっかり確保しておきましょう。いざという時には延長コードを使う方法もありますが、景観を損ねる上に掃除もしにくくなるので、あらかじめ位置を考えて設置するのがおすすめですよ。

イシンホームのランドリールーム「ウォークスルー洗面乾燥クローゼット」
イシンホームではランドリールームを「ウォークスルー洗面乾燥クローゼット」という名称でご用意。もちろん家事動線にも考慮して、キッチンから10歩以内ですべての家事が行える「家事1/2動線」を意識した設計となっています。

イシンホームの「ウォークスルー洗面乾燥クローゼット」は、洗濯機に物干しハンガー、収納棚が同じ空間に集結!衣類を洗って干すだけでなく、収納もランドリールーム内で行えます。バスルームに直結しているので、衣類の着脱もこの空間内で完結。家族の脱ぎ散らかした洗濯物を集めて回る、なんて手間も省けますよ。

さらに、衣類や洗剤を保管する収納棚は造り付けで標準装備。入居後に購入する必要がありません。バスケットもついているので、小物や下着もスッキリと収納できますよ。

洗濯の負担を大幅にカットできる「ウォークスルー洗面乾燥クローゼット」。興味のある方はお気軽にご相談くださいね。

よくある質問

Q.ランドリールームに窓は必要?

換気対策として、小さな窓を設置することはおすすめです。換気システムや除湿機でも対策は可能ですが、窓があると外の空気を取り入れて循環させることができます。風が入ることで洗濯物も乾きやすくなります。

Q.共働き家庭にとってランドリールームは本当に必要?

「毎日忙しくて洗濯だけにゆっくり時間をかけられないから、ランドリールームは無駄になりそう」と思いがちですが、実は多忙な共働き家庭にこそ、ランドリールームは大きなメリットがあります。家事の中でも天候に左右される洗濯は、イライラの原因になりやすいですが、ランドリールームがあれば24時間いつでも干すことができます。また、キッチンや浴室との動線を考えて設置することで、バタバタする朝晩の時間帯に、料理・洗濯・入浴準備という複数の家事を効率よく行うことができ、より家事ストレスを軽減させられます。

Q.将来を見据えた設計のコツは?

子どもが巣立って夫婦だけの生活になると、洗濯物の量が一気に減って「ランドリースペースは必要ない」と感じる場合もあります。あらかじめ、取り外し可能な物干し竿や可動式の収納を設置しておくなどの設計にしておけば、将来的にはランドリースペースではなく趣味部屋や納戸、ワークスペースなどとしても活用できます。

まとめ

家事の中でも作業工程が多く、以外に重労働な洗濯。洗濯・干す・畳む・収納までが1カ所で行えるランドリースペースがあれば、効率よく進めることができ、毎日をストレスフリーに過ごせるでしょう。特に、限られた時間内で育児とさまざまな家事を並行しなければならない共働きの子育て家庭には、ランドリースペースが心強い味方になってくれそう。家族で過ごす時間を少しでも多く確保するためにも、設置を検討してみてはいかがでしょうか。

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本社(総合戦略本部)

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