
近年、日本の夏は年々厳しさを増しており、熱中症のリスクも高まっています。そんな中、暑さ対策は家づくりにおいて欠かせない要素となっています。
本記事では、家が暑くなる原因と様々な対策、気になる費用や事例まで、夏を涼しく乗り切るための秘訣を詳しく解説していきます。
快適な家づくりに向けて、あなたの暮らしに最適な対策を一緒に考えてみましょう。
目次
1. 家が夏に暑くなる原因と対策に必要なこと
「なぜ、夏になると家の中がこんなにも暑くなるのだろう?」と感じたことはありませんか?まずは家が暑くなるメカニズムと対策に対策のポイントを理解しましょう。

熱の主な侵入経路とその割合
家が暑くなるのは外からの熱の侵入が主な原因となります。
侵入経路は、窓、屋根、外壁、換気口など様々。夏季に家屋へ侵入する熱のうち、窓からの侵入が約7割と最も大きな割合を占めています。次いで屋根が約11%、外壁が約7%と続きます。
熱の侵入・発生要因の種類
家を暑くする熱には、主に以下の4つの種類があります。
日射熱 (にっしゃねつ) | 太陽の光(直射日光)が窓や屋根、外壁などを通して室内に侵入する熱。特に窓からの侵入が最も大きく、室温を急激に上昇させる。 |
伝導熱 (でんどうねつ) | 外壁や屋根、床、窓ガラスなどの建材を介して、熱が高い方から低い方へ伝わる現象。気温が高い夏は、外から内へと熱が伝わる。 |
内部発生熱 | 家電製品や、調理、入浴、人体の熱など、室内で発生する熱源のこと。高気密・高断熱の家は、これらの熱がこもりやすくなる。 |
潜熱(せんねつ) | 空気中に含まれる水蒸気(湿気)が持つ熱のこと。湿度が高いと体感温度が上がり、蒸し暑さを感じさせる。 |
設計や設備などによって、これらの熱の侵入・発生への対策をしっかり行うことが、夏に涼しい快適な家づくりに求められます。
家の暑さ対策は断熱・遮熱・通風の性能を見直そう
夏の暑さ対策で大切なのは「断熱性能」「遮熱性能」「通風性能」を総合的に反映した家づくりです。3つの性能について解説します。
断熱性能・遮熱性能・通風性能の特徴と役割
性能 | 特徴 | 役割(夏) |
断熱性能 | 壁や屋根、床などを通して、熱が伝わるのを防ぐ性能 | 家に外から熱が侵入するのを抑え、室内の涼しさを保つ役割 |
遮熱性能 | 太陽の光に含まれる熱(日射熱)を反射する性能 | 窓や屋根、外壁などで日射熱を室内に取り込ませない役割 |
通風性能 | 家の中を風が通り抜けやすい設計や、空気の入れ替えのしやすさ | 室内にこもった熱気や湿気を排出し、涼しさを確保する役割 |
断熱性能を高めても、日射遮蔽(遮熱)が不十分だと、外から入る熱を抑えられず、暑さを感じることがあります。また、適切な換気計画や空気の循環がなければ、室内に発生した熱や湿気が排出されずに熱がこもります。
つまり、夏に涼しく快適な家を実現するには、「熱を入れない」「熱を逃がす」「熱を溜めない」という3つの視点からバランスよく対策を講じることが大切なのです。
2. 注文住宅の暑さ対策|夏に涼しい家を設計と設備で実現
注文住宅では、設計の自由度を最大限に活かし、建物の基本性能から暑さ対策を織り込むことができます。この章では、夏に涼しい家を実現するための設計と設備について具体的な方法を紹介します。
①家の断熱性能を高める
家の断熱性能が高いほど、外部の高温・低温の熱を室内に侵入させにくく、室内の適温の熱を外に逃がしにくいため、快適な室温を保ちやすくなります。
断熱性を高めるには、壁や屋根、床に適切な厚みで隙間なく断熱材を施工したり、窓に高性能ガラスを採用したりといった方法があります。長く快適に暮らすには、施工経験や技術が充実した住宅メーカーであること以外に、経年劣化が少ない断熱材を選ぶことなども大切です。

また、暑い外気の侵入と涼しい空気が逃げるのを防ぐには、気密性を高めて家全体の隙間をなくすことも必要です。
住宅の断熱性能を示す値
住宅の断熱性や気密性は目に見えませんが、数値でそのレベルを測ることができます。
性能を示す値 | 特徴 | 目安 |
UA値(外皮平均熱貫流率) | 建物全体からどのくらい熱が逃げやすいかを示す数値。数値が小さいほど断熱性能が高い | 地域や求める断熱レベルによって目指す水準が異なる |
C値(相当隙間面積) | 家全体の隙間がどれくらいあるかを示す数値。数値が小さいほど気密性能が高い | 気密性が高い家の目安は一般的に1.0㎠/㎡以下 |
これらの数値は、住宅の省エネ性能を判断する上で重要な指標となります。UA値とC値が小さいほど、夏に涼しい快適な家を目指しやすくなりますよ。
②遮熱性の高い窓で日射しの熱をブロックする
熱が侵入しやすい窓は暑さ対策で非常に重要。窓ガラスは、単に断熱性が高いだけでなく、遮熱性の高い種類を選ぶことが夏には特に効果的です。
・遮熱タイプのLow-E複層ガラス

中空層内側のガラス表面に特殊な金属膜(Low-E膜)をコーティングした製品で、太陽の光に含まれる熱(赤外線)を反射し、室内への熱の侵入を大幅に抑えます。冬場に適した「断熱タイプ」と夏場に有利な「遮熱タイプ」があり、夏に涼しい家をつくるには遮熱タイプのLow-E複層ガラスを日当たりが良い場所の窓に設置するのがおすすめです。
・トリプルガラス
高性能ガラスが3層構造になっていることで、空気層が二層になり、より高い断熱・遮熱性能を発揮します。
・樹脂サッシ
ガラス以外に窓枠の素材も大切です。熱を伝えにくい樹脂製のサッシは、アルミサッシに比べて熱の伝導を大幅に抑え、結露の発生も抑制します。
これらの高機能な窓やサッシを設置することで、窓からの日射熱侵入を効果的にブロックすることができます。
③パッシブデザインを設計に落とし込む
パッシブデザインとは、太陽の光、風といった自然エネルギーを最大限に活用して、快適な室内環境を実現しようという設計思想です。これを元に、窓の大きさや配置、日射のコントロールを行いましょう。

熱が室内に入る前に「窓の外側」で日差しを遮ることが効果的です。高窓などの長時間日差しの当たる窓には、外にシャッターを設置するといった十分な対策をしましょう。
また、建物のデザインにあわせて窓の上の軒(のき)や庇(ひさし)を適切に設計することで、夏の強い日差しは遮って涼しさを保ち、冬の低い角度からの日差しは室内に取り入れて部屋を暖めるというパッシブデザインが可能です。バルコニーや開閉できるオーニング(日よけテント)を設置して日差しを遮るのもひとつの手ですよ。
④適切な通風と換気で熱と湿気を溜めない
断熱・遮熱性能を高めて外からの熱の侵入を防いでも、室内で発生する熱や湿気がこもると快適性が損なわれます。適切に空気を循環させる「通風」や「換気」の計画を立てましょう。
風が抜けやすい対角線上の窓のレイアウトや、暖かい空気が上に流れる性質を活用した温度差換気による自然換気は、機械に頼らずに熱や湿気を外へ逃がすことができます。

設備システムを活用した機械換気では、窓を閉めた状態でも空気を入れ替えることが可能です。換気扇の他にも、熱を回収して省エネにも貢献する熱交換型換気システムの導入もおすすめ。
エネルギー消費量が少なく、静音性やメンテナンスのしやすさにも配慮した製品を選びましょう。
⑤エアコンで涼しい空気を効率よく循環させる
涼しい夏を過ごすためにはエアコンが欠かせません。部屋の広さに対して十分な能力(対応畳数)の機種を選ぶと、短時間で室温を調整できます。人感センサーやAI自動運転など最新の省エネ機能が付いた機種は、快適性を保ちながら電気代の節約にも役立ちます。
エアコンの使用時には、フィルター掃除など定期的なメンテナンスを行い、冷房効率をキープしましょう。また、除湿機能(ドライ運転)を活用すると、湿度と体感温度が下がって快適に感じられますよ。
その他、広いリビングや吹き抜けのある空間では、効果的に空気を循環させて温度ムラを解消するのにシーリングファンが役立ちます。エアコンと併用するのもひとつの手です。
⑥屋根・外壁の素材や色でも暑さを対策できる
常に太陽光にさらされる屋根や外壁も、部屋が暑くなる大きな要因のひとつです。直射日光を受けて高温になりやすい屋根や外壁を工夫すれば、室内の温度上昇を抑える効果が期待できます。
素材面では、遮熱性・断熱性を高めた建材を選びましょう。断熱材一体型の金属サイディング・金属屋根を採用するなどの対策が考えられます。地域や建物の特性に合わせて素材や工法を調整しましょう。
また、遮熱塗料を塗布すると、太陽光を反射して建物の表面温度の上昇や内部への熱の伝達を緩和する効果が期待できます。加えて、外壁や屋根の色も、太陽光の吸収率に大きく影響します。白やクリーム色などの明るい色は光を反射しやすく熱くなりにくいため、暑さ対策に向いていますよ。
3. 夏に涼しい暮らしをサポートするアイテムや取り組み
この章では、住宅の設計や設備で暑さ対策を施す以外に、日々の暮らしの中で取り入れられる涼しさをサポートするアイテムや工夫を紹介します。
①サーキュレーターで冷房効果を高める
サーキュレーターは、広範囲に風を送る扇風機と異なり、真っ直ぐな風を遠くまで届けることで空気の循環を促す家電です。これをエアコンと併せて使用することで、冷やした空気が部屋全体に行き渡り、均一に冷えて冷房効率を高めやすくなります。

使用する際は、エアコンの対角線上にサーキュレーターを置き、エアコンの冷気を壁や天井に向けて送ることで、冷たい空気が部屋全体を巡りやすくなります。
②ロールスクリーンやサンシェードで太陽光をブロック
窓からの日差しは、室内の温度を上げる原因となりますが、手軽に導入できるアイテムで効果的にブロックすることが可能です。
窓の外側に設置するロールスクリーンやサンシェードは、窓を覆って室内に入る日差しを抑えてくれます。また、外付けブラインドは、羽の角度を調整できるため、時間帯に合わせて日差しを遮ったり光・風を取り込んだりすることが可能です。

デザイン性の高い製品も多く、建物の外観を損なわずに日差しをコントロールできますよ。
③ベランダや庭の暑さ対策には植物を活用する
庭やベランダで植物を活用した暑さ対策を採るのも人気な手法です。適切な生育環境を整える必要があるため、専門家に相談しながら取り入れるようにしましょう。
ベランダや窓の外にゴーヤなどのツル性植物でグリーンカーテンを作ると、葉が日差しを遮り、水分を蒸発させる際の気化熱効果で周囲の温度を下げてくれます。また、芝生や砂利を敷くと地面からの照り返しを防げますよ。
庭に落葉樹を植えると、夏は豊富な葉で日射しの熱を遮り、日陰を作り出してくれます。葉が落ちる冬には、日差しを室内に取り込めるため、年間を通して快適性の向上に役立ちますよ。
4. 注文住宅の暑さ対策にかかる費用と効果
夏に涼しい家を実現するには、住宅に最適な暑さ対策を選ぶことが必要です。この章では、各対策の費用感と効果、検討にあたって大切なことを解説します。
▼夏の暑さ対策別の費用目安と効果
暑さ対策 | 費用の目安 | 期待できる効果 |
断熱材 | およそ30万円~80万円程度 | ・断熱性向上による室温の安定化 ・冷暖房効率上昇による光熱費の削減 |
Low-E複層ガラス+樹脂サッシの窓 | 窓1箇所あたりおよそ 15万円〜50万円程度 | ・断熱性向上による室温の安定化 ・遮熱性能向上による日射熱侵入の防止 ・冷暖房効率上昇による光熱費の削減 |
熱交換型換気システム | 本体価格と設置工事費用で およそ30万円〜150万円程度 | ・換気による室温の変化を最小限に抑制 ・(全熱交換型システムの場合)室内の過度な乾燥や湿気を防止 ・高い省エネ効果 |
遮熱塗料(外壁・屋根に使用する場合) | およそ12万円〜120万円程度 | ・屋根や外壁表面の温度上昇を抑制 ・室温上昇の緩和 |
※いずれも設置数や住宅の規模、使用する素材、施工方法などにより変動します。あくまで目安としてご参照ください。
注文住宅にどこまで暑さ対策を施すかは、予算や優先順位によっても変化します。理想の暮らしを叶えるために何が必要かをリストアップし、住宅メーカーにも意見を聞いてみましょう。
暑さ対策への投資は長期的な視点で検討しよう
暑さ対策への投資は初期費用がかかりますが、削減した光熱費などにより、長期的に見れば投資額を回収できる可能性もあります。目の前の費用だけでなく、ランニングコストも含めて検討しましょう。
▼東京都の住宅における例
住宅 | 年間の光熱費 | 差額 |
一般的な省エネ住宅 (省エネ基準) | 222,317円 | ― |
高度な省エネ住宅 (ZEH水準) | 159,362円 | およそ6.3万円の削減 |
(引用元:なるほど 省エネ住宅 快適・安心な住まい)
上記例では、断熱性能などの対策によって年間で約6.5万円の光熱費削減に繋がることがわかります。
また、暑さ対策を施すと、室温が安定しやすく冷暖房の効率が高まることから、冬の過ごしやすさにも影響します。さらに、結露対策や省エネ性能といった総合的な品質の高さから資産価値の向上といった長期的なメリットも期待できますよ。
ZEHなど省エネ住宅と認定される場合は、国の補助金制度を活用できる場合があります。契約時に費用が不安な場合でも、将来を見通した判断をしましょう。
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは? 高い断熱性能と省エネ設備でエネルギー消費を抑え、太陽光発電などでエネルギーを創り、年間の一次エネルギー消費量を実質ゼロにする住宅です。 |
5. 暑さ対策のチェックポイント|注文住宅の失敗から学ぶ!
注文住宅の暑さ対策について、よくある失敗事例をもとに設計時に取り入れたいアイデアを解説します。住宅メーカーとの契約で大切なこととあわせて後悔のない家づくりのポイントをおさえておきましょう!
暑さ対策でよくある失敗事例とアイデア
まず、注文住宅の暑さ対策でよくある失敗事例と原因・対策アイデアをチェックしていきましょう。
①窓からの日差し対策を怠り、室内が暑くなってしまったケース
「高断熱だから夏も涼しいはず」と思い込み、窓からの日射熱対策の重要性を理解していなかったことが失敗の原因です。解決策としては、日射熱が室内に入る前、つまり「窓の外側」で遮蔽する方法がおすすめです。

◆アイデア:
・Low-E複層ガラス(遮熱タイプ)など遮熱性能の高い窓ガラスの設置を検討しましょう。
・夏の高い日差しを遮るように、窓の上の軒や庇の出を適切な長さに設計することも、直射日光を防ぐために有効です。
・外付けロールスクリーンやブラインドを設置すると、必要に応じて日差しを遮ることができます。
②デザイン性を優先して設置した窓から入る強烈な日差しに悩むケース
このケースでは、おしゃれな外観や開放的な間取りを優先するあまり、デザインと日射遮蔽のバランスを十分に考慮しなかったことが原因と考えられます。デザイン性を損なわずに日差し対策を行うには、設計段階での工夫が必要です。
◆アイデア:
・建物のデザインに溶け込むように軒や庇を組み入れましょう。外観を損なうことなく、夏の強い日差しは遮り、冬の低い日差しは取り込むように計画できます。
・窓の配置を工夫し、日当たりが良い方角に大きな窓の設置を控えることも有効です。
・インナーバルコニーや、建物の一部をオーバーハングさせる(上階を下階よりせり出す)設計も、下の階の窓への日差しを遮る効果があります。
③断熱材は高性能なのに涼しい空気が逃げて熱気が侵入してしまうケース
壁や屋根に高性能な断熱材が使われていても、空気が簡単に出入りしてしまうと快適な温熱環境を維持できません。空気が出入りするのは、窓枠との間などに存在する隙間のせいで家全体の気密性が低い(C値が大きい)ことが原因と考えられます。断熱材の性能を最大限に引き出すためには、高い気密性の確保が不可欠です。
◆アイデア:
・設計段階で適切な気密計画をしていることや、施工会社が設計図書のとおりに適切な工事を行っていることを確認しましょう。
・建てた家一棟ごとに「気密測定」を実施しているかもチェックすると良いでしょう。測定を実施し、高い気密性*を保証している会社を選ぶことが、気密性の高い家を実現する上で非常に有効です。
*一般的にはC値が1.0㎠/㎡以下、理想は0.5㎠/㎡以下
④熱や湿気がこもりやすい家になってしまったケース
家の「通風」や「換気」の計画が不十分だと、熱気や湿気がこもってしまい、蒸し暑く不快に感じやすくなります。空気をうまく循環させる風通しの良い家にするための対策を取り入れましょう。
◆アイデア:
・窓の配置や大きさなどを考慮し、自然換気がとれる風のルートを確保した間取りを設計しましょう。

・24時間換気システムを適切に設置・稼働することや、換気で排出する熱を無駄にしにくく省エネにも役立つ熱交換型換気システムの導入も検討しましょう。
住宅メーカーとの契約前に確認しておきたいこと
夏に涼しい家を実現するには、家づくりのパートナーとなる住宅メーカーとの相性や実績も大切なポイントです。安心して任せられるかどうか、契約前に以下の点を確認しておきましょう。
費用と効果の説明を納得いくまで受ける
それぞれの住宅に適した暑さ対策は、土地の特徴や予算、理想の暮らしなどによって取捨選択が必要です。
暑さ対策にかかる費用だけでなく、導入によって期待できる効果の説明も、納得いくまで受けて判断できるようにしましょう。光熱費の削減額、体感温度の変化など長期的な視点でのメリットも含め、将来性を見据えて検討したいところです。
実績とノウハウの確認
実績や経験は設計・施工能力のほか、提案力などにも影響します。高気密・高断熱住宅や省エネ住宅の施工実績が豊富か、関連する知識やノウハウを十分に持っているかを確認しましょう。
パッシブデザインやその土地の風土・気候特性を理解していることも理想の家づくりにおいて重要なポイントです。打ち合わせの際に事例などを提示してもらいましょう。
性能値の明確化
家の性能を数値化することで、住み始めてから失敗や後悔に気付くことを防げる可能性が高まります。
断熱性能を示すUA値を計算して明確に提示してもらえるか、建物の気密測定を全棟で行っているかなどを確認してみましょう。
実例を体感する
可能であれば、夏頃に住宅メーカーの完成見学会に参加し、実際に建てられた家の快適性を体感してみることをおすすめします。
モデルハウスだけでなく、実際に住む家に近い環境で体感することで、よりリアルな間取りや設備のイメージを掴めます。
この章では、失敗例をベースにアイデアや確認すべきポイントを解説しました。具体的な対策案だけでなく、それに対応できる住宅メーカーを選べるかどうかも実際の家づくりにおいて大切ですよ。
6. イシンホームが手がける注文住宅の夏の暑さ対策
イシンホームの注文住宅は、熱回収率約93%のEco-i熱交換換気システムをはじめ、Low-Eガラス+樹脂サッシ、各種の高断熱施工などによって、暑い夏を涼しく過ごせる快適な室内環境をキープする対策が充実しています。
また、断熱・遮熱材としても役立つ大型太陽光パネルや大容量蓄電池などの標準装備により、家全体でエネルギーの自給自足を目指せる点も大きな魅力です。電力消費を抑え、電気代の負担を軽減しながら、快適に過ごせる住まいを実現します。
ここから、イシンホームが実際に暑さ対策を手掛けた住宅事例を紹介します。
太陽光発電+省エネで光熱費の自給自足がかなう家

ガレージハウスをはじめ、オーナー様のこだわりが詰まったこちらの家では、太陽光発電と蓄電池を設置したことで、電気料金の自給自足を実現しました。
以前お住まいだったマンションと比較してもエアコンの効きの良さを実感いただいているそうです。
寝苦しい夏も朝まで快適!冷房効率が高い家

無垢床の採用によって一年中裸足で快適なこの家は、光熱費を以前の家の半分以下に抑えた機能性も魅力のひとつ。
暑い日もクーラーを少し稼働させれば涼しさを確保でき、寝る前にエアコンを切っても朝まで快適に眠れる冷房効率の高さをオーナー様にもご満足いただいています。
スムーズな家事導線と快適さを両立した家

日々の使いやすさを追求したこの住宅は、広めに設計された通路やキッチンのおかげでスムーズな家事動線を確保しました。
夏の猛暑日でもエアコン1台で涼しく過ごせる快適さも魅力。光熱費は以前の家より大幅に削減され、家事負担と暑さのストレスから解放される理想の住まいを実現しました。
7. まとめ|暑さ対策で夏に涼しい注文住宅を建てよう!
夏の暑さ対策は、毎日の快適さだけでなく、家族の健康や光熱費の節約にも直結します。断熱・遮熱・通風をバランスよく取り入れることで、夏はもちろん冬も居心地の良い住まいへと近づけられます。 今回ご紹介した方法を踏まえながら、ぜひ予算やライフスタイルに合った対策を検討してみてください。長い目で見て無理なく投資することで、快適性と経済性をを両立させる注文住宅を実現しましょう!