注文住宅づくりの流れ、土地なしでも上手くいくポイントとは

土地探しから始める注文住宅づくりはやることがいっぱい!土地探しと家のプランニング、住宅ローンの申請をほぼ同時にやる必要があるためハードルが高く、満足する家づくりができなかったと後悔するケースも見られがちです。そこで今回は、土地なしから注文住宅を建てる際に役立つ具体的なポイントと上手くいく流れをクローズアップ。土地なしでも満足いく注文住宅づくりのノウハウをご紹介します。

目次

土地なしの注文住宅づくりで後悔する人が多い3つの理由

土地探しから始める注文住宅づくりは多くのプロセスを踏まなければならず、その複雑さゆえにミスも起こりやすく後悔するケースも増えてしまいます。ここでは土地なしから始める注文住宅づくりで公開しがちな3つのポイントを紹介します。

①   土地がなかなか見つからずタイミングを逃す

立地・広さ・価格・学区などの希望条件をすべて満たす土地はなかなかありません。いいなと思っても「あっという間に売約済みとなってしまった」というケースもあります。土地探しに手間取って時間がかかると、お子様の誕生や進学など。マイホームを建てて住み始めたいタイミングを逃してしまうことになりかねません。

②   住宅ローン審査のために設計の時間が取れない

資金に余裕があり土地購入の費用が手元にある場合は別ですが、ほとんどの方は土地代金も金利の安い住宅ローンでまかないたいと思っています。ところが土地代金も住宅ローンでカバーするためには土地を契約する前に金融機関で事前審査を受けなければならず、ある程度家づくりのプランを決めておく必要があり、施工会社との相談が不可欠です。これらの一連のプロセスを土地探しと並行して進めるのは一苦労。せっかくの注文住宅なのに間取りやプランづくりにかける時間が十分に取れず、後で後悔したというケースは多いのです。

③   予算オーバーが起きやすい

最初に総予算を決め土地と建物の予算配分を決めていても、土地探しに難航して「せっかく見つけた土地だから高くても」というような選択をしてしまい「土地に予算をかけすぎて建物の予算が足りなくなる」、「外構工事・付帯工事・諸費用などの費用を見落としていた」というようなミスを招いてしまいます。やはり同時並行でいくつもの作業を進めていくと、おろそかになるところが出てきやすく、予算オーバーになるケースも多くなりがちです。

◇土地探しと家づくりを分けて考えることが失敗の原因

これらの後悔の原因は土地探しと家づくりのプロセスを分けて進め、全体像が把握できていなかったために起こる失敗です。このことから分かるように土地なしから始める注文住宅づくりは、土地探しと家づくりを一体で進める体制づくりが成功のポイントといえます。

土地探しから建築会社に依頼する人が増えている背景

最近は注文住宅づくりを土地探しから建築会社に依頼する方が増えています。グラフのように注文住宅を建てた4割以上の方が土地探しから建築会社に依頼しています。これは豊富なノウハウを持つ建築会社を信頼できるパートナーとして、家づくりをスムーズに進めるため。土地探しと家づくりを一体で進め、つねに家づくりのプロセスをトータルに把握していくことこそが成功への近道なのです。

土地探しから建築会社に依頼するメリット

プロの目で土地の価値や法規制、リスクを判定

専門知識を活かしたリスクや付帯工事の説明、必要に応じた調査の提案が受けられ、しっかりと判断できます。

未公開情報など土地の情報が集まる

会社にもよりますが、最新の土地情報が集まる全国的なネットワークを持っているなど、一般に出回らない未公開の土地情報をいち早く紹介してもらえます。

土地価格と建築予算を一体で検討

お客様の要望や資金に合わせて、土地と建物の予算をバランスよく設定して、無理のない資金計画を提示してくれ、予算オーバーのリスクが抑えられます。

土地に合わせた現実的な提案やサポート

用途地域や規制、方位や周辺環境などの土地の条件に合わせて。その土地にどのような建物が建てられるか、現実的なアドバイスが受けられます。

住宅ローンや各種手続きのサポート

土地と建物を含めたローンの相談、提携金融機関の紹介、契約時のアドバイスなど家づくりの様々な手続きのサポートが受けられます。

建築会社選びのポイント

ここでは実際に注文住宅づくりを土地探しから依頼する建築会社を選ぶ際のポイントを紹介します。

土地サポートの実績と体制

これまで土地探しから手がけた物件を確認して、土地サポートのネットワークや体制を確認しましょう。地域密着の会社はそのエリアの情報が集まるコネクションがあったり、全国規模の土地探しネットワークを持っている会社もあります。なるべく希望エリアの情報が得やすい会社を選ぶことが肝心です。

家づくりの提案力


ホームページなどに家づくりの実績が載っていることが多いので、事前に確認しましょう。家のデザインやプランニングの傾向はもちろん、SNSなどで口コミを確認することも可能です。また会社によっては相談会などのイベントを開催しているのであらかじめ参加して、アドバイスや提案にプロの視点が生かされているかなど、実際の提案力を判断してどの建築会社にするかを決めてください。

担当者とのコミュニケーション

担当の営業マンが、ヒアリングで自分たちの要望を理解し、実際の進行やプラン提案などに反映しているかを見極めましょう。コミュニケーションがスムーズでニーズを理解していると判断できる建築会社にまかせるのがオススメです。

トータルなサポート力

金融機関との連携、必要書類の準備、スケジュールの調整など住宅ローンのサポートやアフターサービスや保証体制などその会社の総合的なサポート力を見極めましょう。

土地なしからの注文住宅づくり成功の流れ

土地なしから始める注文住宅づくりのステップを紹介します。

(1)住まいのイメージ・予算の決定

住みたい家のイメージを家族で話し合い、自己資金を考慮しながら総予算を決め、土地の予算と建物の予算、諸費用などその他の予算を見積もり、ローンを無理なく返済できる資金計画を立てます。

(2)建築会社の決定

まず、土地探しから依頼する建築会社の候補をリストアップ。事前相談や希望を伝えながら条件に合った土地選びや建築プランの提案や見積もりを依頼します。提案や見積もりをもとに建築会社を決定し、仮契約を結びます。

(3)住宅ローン事前審査

事前審査申込の前にやるべきことを建築会社に相談。概算の見積をもとに、土地購入費と建築費用の総額で借入希望額を決定、必要書類を用意して住宅ローンの事前審査(仮審査)を申し込みます。

(4)土地購入の申込

住宅ローンの事前審査を通過し、本審査(正式審査)に進んだら希望する土地の購入を申し込みます。

(5)住宅ローン本審査

本審査では住宅の登記や建築確認済証など提出書類も精査されますので、建築会社に相談して足りない書類がないように審査書類を用意して本審査を申し込みます。

(6)土地の売買契約

本審査を通過したら土地の売買契約を結びます。この際、売買価格の5〜10%程度の「手付金」が必要になります。また、仲介手数料や登記費用などの諸費用も発生します。自己資金でまかなえない場合、つなぎ融資を利用することになります。

(7)住宅ローンの契約手続き

土地の売買契約を締結したら、住宅ローンの契約手続きを行います。必要書類や提出期限が金融機関によって異なるケースもあるため建築会社の担当者によく確認することが大切です。

(8)建築工事の請負契約

住宅ローンの契約が完了したら、工事の手付金を支払って、建築会社と工事請負契約を結びます。この際、建築代金の3割程度の支払いが必要です。

(9)引き渡し時から融資開始

建物完成まではおおむね半年以上の期間を要します。引き渡しの時点で住宅ローンによる融資が実行され、返済がスタートします。

土地なし・注文住宅の資金計画

ここでは土地なしで注文住宅を作る際にポイントとなる資金計画に役立つ情報を紹介します。

総予算の目安と土地/建物の予算配分

国土交通省の「令和5年度 住宅市場動向調査」によると住宅建築資金と土地購入資金をあわせた購入資金の総額は全国平均で5,811 万円。住宅建築資金4,034 万円、土地購入資金は1,777万円となっています。

この数字からも分かるように土地と建物の予算比は、土地代金3割・建築費用7割がおおよその目安になっています。また土地代・建築費以外にも、税金や手数料などの諸費用も考慮に入れて予算を考えてください。

自己資金の目安と諸費用

国土交通省の令和5年度住宅市場動向調査によると、土地を購入した注文住宅の自己資金率29.0%と発表されています。ただ最近は頭金を0にして「ペアローン」を利用するケースも増えています。もちろん、借入額が増えますからローンの返済負担額がそれだけ多くなるということです。

土地なしからの注文住宅づくりには土地代金、本体工事費の他にも色々な諸費用が発生します。これらの諸費用は通常住宅ローンとしては借りられず、自己資金で用意できない場合は金利の高い借入れを使わなければなりません。ですから20%の自己資金は難しくとも諸費用がまかなえる10%程度の自己資金を用意する方が多いようです。

住宅ローンの注意点

土地なしで注文住宅を建てる際、住宅ローンの融資を受ける場合は、まず土地探しと建築会社選びを同時に進める必要があります。

金融機関は、住宅ローンの契約から建物の着工までに、1年程度の期限を設けているのが一般的。この期限に間に合わなければ、住宅ローンが失効してしまう可能性があります。

また、土地購入代も含めて住宅ローンを利用する場合は、ローンの本審査の段階で、建築確認申請書などの必要書類の提出を求められますからローンの申請をする時点で建てる家の詳細が決まっていなくてはなりません。

土地先行融資とつなぎ融資

住宅ローンの融資実行は建物の引き渡しと同じタイミング。それまでに必要となる土地の手付金、土地の購入代金、工事の手付金、着工金、中間金などのうち自己資金でまかなえない分は、つなぎ融資、分割融資などを利用して支払う必要があります。

<住宅ローン融資実行前に必要となる支払い>

□土地の購入費用

□契約時必要となる契約金(手付金):工事費全額の10%程度

□着工金:工事費全額の30%程度

□上棟時に必要となる中間金:工事費全体の30%程度

□上記に関わる諸費用

◇つなぎ融資とは

つなぎ融資とは、住宅ローンの契約をしてからローンが実行されるまでに必要となる工事中の支払いなどの資金を調達するための融資のことです。

メリット

・自己資金が少なくても、注文住宅が建てられる

・買い時を逃さずにすむ

デメリット

・住宅ローンと比べると金利が高く設定されている

・つなぎ融資と住宅ローンの両方で諸費用がかかる

・住宅ローン控除が利用できない

◇分割融資とは

分割融資とは、住宅ローンの融資が複数回に分けてされることです。一般的な住宅ローンは建物の完成後、引渡し時に融資が実行されますが、分割融資は完成前に融資を受けることができます。これにより、土地を購入する際や着工時、中間金の支払いに住宅ローンを利用できます。

メリット

・住宅ローンの融資となるので、つなぎ融資よりも金利が低い

・住宅ローン控除の対象となる

デメリット

・取り扱っている金融機関が少ない

・融資実行のたびに手数料が必要

・土地と建物で抵当権を設定するため登記費用が二重になる

・融資が実行されたタイミングで返済が始まる

FAQ

Q.土地がなかなか見つからない!どうすればいい?

A.希望条件を厳しくしすぎていませんか。優先順位を再検討し、環境や交通アクセスなど、妥協できる点はないか見直してみましょう。また、建築会社に相談するれば、一般には出回らない未公開情報や、条件が悪そうに見えても建築の工夫で解決できる土地を提案してもらえることがあります。

Q.建築条件付き土地って何? メリット・デメリットは?

A.   指定された建築会社で家を建てることを条件に販売される土地のことで

メリット: 土地価格が割安に抑えられていることが多く、土地と建物の相談がスムーズに進む。

デメリット: 建築会社を自由に選べないため、相見積もりも取れない。間取りや仕様が決まっていたり自由度が低い場合がある、

Q.土地が決まる前に、建築会社に具体的なプランの相談はできない?

A.多くの建築会社は、土地が決まっていなくても、お客様が希望するライフスタイルや予算、エリアの希望などをヒアリングし、それに合わせた大まかなプランや資金計画を提案してくれます。どのような家が建てられるのかイメージしやすくなりますから、建築会社に事前に相談しておくことがオススメです。

まとめ

一筋縄では行かない、土地なし・注文住宅の建築。後で後悔しないためには信頼できるパートナーの存在が大きいようです。イシンホームは土地情報の紹介でも多数の実績を積み重ね、土地探しから注文住宅の建築も豊富な経験を誇ります。注文住宅を作りたいけど、土地探しに自信がないという方、一度イシンホームにご相談ください。ライフスタイルや家族の希望、予算などに合わせ満足いく土地探しから注文住宅づくりまで一貫してサポートします。

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本社(総合戦略本部)

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