住まいの印象を大きく左右する屋根。色や材質だけでなく、デザインもさまざまで、家づくりの際には悩んでしまいますよね。そこで今回は、近年人気の片流れ屋根のメリットやデメリットについて解説。併せて、当社が手掛けた実例も紹介します。
●片流れ屋根とは?
片流れ屋根とは、一方向のみに傾斜した形状の屋根。シンプルで、スタイリッシュな印象を与えることから、平屋や総二階の住宅など、さまざまな家で採用されています。
●メリットやデメリット、その解消法について理解しよう
片流れ屋根にはどのような特徴があるのでしょうか。気になるメリットとデメリットについて解説します。
メリット
・低コストで設置できる
片流れ屋根の場合、シンプルな構造でできているので、他の屋根よりも部材や施工の手間を省くことが可能。さらに、雨どいも一方のみの設置でよく、材料費や工事費などの初期費用を抑えることができます。
・屋根裏スペースを有効活用できる
屋根に傾斜をつけることで、屋根裏スペースが確保できるところもメリットです。収納に使えば生活空間が広々。また、窓を設けて、ロフトや趣味の部屋にするなど、思い思いに有効活用できます。
・太陽光パネルを最大限に設置できる
両サイドに流れる屋根の場合、一方の屋根にだけ太陽光パネルを設置することがほとんどですが、片流れ屋根の場合は、屋根に接合部がなく一面に太陽光パネルの設置が可能。多くの発電量を確保することができます。
・スタイリッシュなデザインの家づくりができる
シンプルな形状のため、スタイリッシュな印象に仕上げられるところもメリット。特に総二階の家や平屋との相性がよく、配色などを工夫することで、ほかにはないおしゃれなデザインにすることもできます。
デメリットやその解消法
・日当たりが悪くなる場合も
地域によっては、建築時に「北側斜線制限」と呼ばれる制限がかけられるケースがあります。これは、近隣の住宅の日照を確保するために、建築物の高さを制限する決まりのこと。そのため、土地の広さや形によっては、傾斜を北向きにせざるを得ない事態が生じます。また、現時点では日光を遮るものがなくても、近い将来そばに高層ビルや住宅が建設されることで、太陽の光が差し込みにくくなるリスクがあります。そうなると、太陽光パネルを最大限に設置できるという片流れ屋根のメリットを十分に生かすこともできなくなるでしょう。
事前に、その土地に北側斜線制限などがかけられているかどうか、土地周辺にはどのような建築予定があるかを調べておくことは大切です。また、土地選びの際に、比較的土地が狭く住宅の形状に制限がかかりやすい都市部などを避けるというのも一つの方法です。
・積雪に要注意
片流れ屋根の場合、屋根に積もった雪がすべて同じ方向に滑り落ちることになるため、降雪地方などでは特に注意が必要。事故や近所トラブルになるリスクを考えて、雪止めを設置する、広い敷地での家づくりを検討するといった解決策が考えられます。
●片流れ屋根は経年劣化で雨漏りしやすい?しっかりと対策をとろう
片流れ屋根は、ほかの形状の屋根と比べて雨漏りのリスクが高いといわれています。その主な原因は屋根の構造。切妻屋根や寄棟屋根のような形状では、雨水は2~4方向に分散して屋根板を伝って流れ、軒から地面に落ちていきます。一方、片流れ屋根では、雨水が1方向に集中して流れるうえ、屋根の裏側から壁を伝ってしまいます。その結果、屋根の厚み部分である野地板と屋根材の隙間や、屋根と壁の接触面の劣化が早まり、水分が浸透しやすくなります。
このような原因で起こる雨漏りを防ぐためには、透湿ルーフィングという防水シートを、隙間を埋めるように設置するのが有効。このシートには、湿気を排出しながら雨水は防ぐという特徴があり、破れにくいことからメンテナンスの手間や費用を抑える効果も期待できます。
また、ケラバと呼ばれる屋根の縁部分に、水切り板金を取り付けるのも有効。屋根と外壁の接触部分に雨水が侵入しないようにしてくれます。また、シール材付きケラバ水切りもおすすめ。クッション性のあるシール材が屋根材と密着するため、土ほこりなどがケラバに溜まりにくく、雨水のオーバーフローを防いで建物へのダメージを軽減します。
●【実例紹介】イシンホームの片流れ屋根で、太陽光発電を導入した快適な住まいを!
最後に、当社が手掛けた片流れ屋根のある家を紹介します。
スタイリッシュな印象の片流れ屋根に、大容量の太陽光パネルを搭載した「ローン0円住宅」
遠くからでもひときわ目を引くデザイン性に優れた住まい。片流れ屋根のメリットを最大限に生かして、26.45kwもの太陽光発電を搭載し、多くの売電収入が期待できます。イシンホームには、太陽光発電が実質0円で手に入れられる「ZEROSECH」というリース契約があり、初期費用や光熱費を抑えたい人におすすめです。
●まとめ
シンプルでハイセンスな印象の片流れ屋根は、太陽光発電との相性も抜群。気になるデメリットは、しっかりと対策をすることでカバーすることが可能です。また、建築場所によっては、希望通りの勾配にできない場合や、近所トラブルになる可能性もあるため、あらかじめ住宅メーカーの担当者などにしっかりと確認をしておくことが大切です。希望に応じたアドバイスもさせていただきますので、ぜひ気軽にご相談ください。