注文住宅の間取りで失敗しないためのシミュレーション

注文住宅を建てる際、自分たちの希望をすべてかなえた家が、必ずしも暮らしやすくなるとは限りません。家全体の利便性を上げるためには、間取りをしっかり考えることが重要です。最近では事前にシミュレーションも行えるので、計画段階でしっかり確認しておきましょう。

●間取りの重要性を確認しよう

そもそも「間取り」とは、住宅における部屋の配置のことをいいます。

同じ大きさの家でも、間取りが違えば、部屋数や各部屋の広さ、日当たり、収納力などが大きく変わります。そのため、間取りは住宅を造るうえでとても重要。住宅が完成した後に間取りを変更することは難しいので、設計時にしっかり考えておかなければいけません。特に、注文住宅は間取りを自由に決めることができる分、慎重に検討する必要があります。

●理想の間取りを形にするために、シミュレーションを行うことが大切

間取りを検討する際、図面を見ただけでは具体的なイメージが湧かない人も多いと思います。また、どのような間取りがいいかを考えられたとしても、手書きの間取り図などではハウスメーカーにうまく伝えられないかもしれません。そこで大切なのはシミュレーション。シミュレーションを行うことで、ハウスメーカーもイメージを掴みやすくなり、打ち合わせもスムーズに進むでしょう。

ここでは、具体的なシミュレーション方法について説明します。

サイトやアプリを利用する

最近では、間取り図を2D・3Dで表示して実際の部屋のように確認することができたり、家具の配置をシミュレーションしたりできる「間取り作成アプリ」が簡単に手に入ります。ただし、自分で行う手間がかかるほか、サイズなどを間違うリスクも考えられます。

ハウスメーカーで行う

面倒な作業の手間がかからず、より正確なイメージを確認できるのは、ハウスメーカーによるシミュレーション。図面の読み取りや、アプリの操作に自信がない方も気軽に立体的な間取りをチェックできるのが魅力です。

●間取りについて考えるべきこと

間取りを決める際やシミュレーションを行う際、特に考慮するべきポイントを紹介します。

家族の希望

それぞれの生活習慣や理想とする暮らしによって“暮らしやすい家”は変わるため、まずは家族で希望を出し合うことが大切です。ただし、希望をすべてかなえようとすると、複雑な間取りになってしまって暮らしにくさを感じることも。そうした失敗をしないためには、自分たちが理想とするライフスタイルを思い描き、その中で特に重視するものを考えていきましょう。

周辺環境

間取りを考える際、図面上で屋内のことだけ考えるのは失敗のもと。例えば、玄関が道路の真正面に向いていると、家の中が通行人に丸見えになってしまう可能性があります。そうした周辺環境も考慮したうえで、間取りを考えることも重要です。

動線

動線とは、建物内で人が移動する経路を線で表したもの。その中で、日常生活における動線は「生活動線」、家事を行う際の動線は「家事動線」、お客さんが通る動線は「来客動線」などと呼ばれることもあります。

これらの動線は、短くなればなるほど、移動にかかる時間や手間が減ります。特に家事動線はスムーズになるように間取りを工夫するのがおすすめですよ。

家財道具の配置

住宅が完成した後に、大型の家具や家電のような家財道具の配置場所を決めると、予想より圧迫感を感じることが少なくありません。場合によっては、家財道具が邪魔でドアや収納扉が開かないケースも。また、家電を置きたい場所の近くにコンセントがないという失敗も珍しくないようです。そうした失敗をしないためには、配置予定の家財道具も図面に書き込んで間取りを確認するのがおすすめです。

収納

間取りを考える際、居住スペースや設備などに気を取られ、収納スペースを切り詰めると、収納量が足りないという失敗がよく起こります。また、デッドスペースに収納棚を造った結果、物を出し入れしにくくなり、ほとんど開けない物置になってしまうケースもあるようです。機能的な収納にするためには、生活動線を考慮したうえで必要な場所に、十分な収納量を確保することが大切です。

予算

住宅にかかる費用は、導入する設備だけでなく、間取りによっても変わります。そのため、便利な設備と理想の間取りを天秤にかけなければいけないこともあるでしょう。その時は、収納スペースの扉をなくすなどの工夫をして、予算内に収まるように調整することが大切です。

●間取りで後悔しないために押さえておくべき注意点

完成後に後悔しない間取りにするために、注意点を紹介します。しっかりと読んで、シミュレーションを行うようにしましょう。

西日対策

夕方に差し込む“西日”は、眩しいだけでなく、室温を上げたり、紫外線で住宅設備や家財を傷めたりする厄介な存在です。特に夏場はクーラーが効きにくくなるので、光熱費がかさむリスクもあります。そうした悪影響を防ぐポイントは、西側に大きな窓を設けないこと。例えば、寝室や書斎の代わりに、トイレや風呂、階段などを設ける間取りにすると良いでしょう。

水回り対策 

キッチンやバスルーム、洗面所などの水回りは、家事の中心となる場所です。その水回りの場所を近くにまとめて、家事動線を短くすれば、料理や洗濯をするのに家中を往来する負担を減らせます。

来客時の家族スペース確保

来客が多い家庭の場合、来客動線を意識した間取りにしておくことも大切。例えば、リビング横に引き戸で仕切れる和室を設けたり、お客さんがいる空間を家族が通らずに移動できるような工夫をしたりすれば、来客中も日常生活を送りやすいでしょう。

風通し対策

住宅の風通しは、不快な湿気やにおいを防ぐだけでなく、家具や建具を傷みにくくし、住宅の寿命を伸ばすために重要なポイント。各部屋の2方向に窓を設け、風の通り道を作るのが理想的です。風通しだけが目的なら、小さい窓でも十分機能します。

視線対策

リビングや寝室などのリラックスしたいスペースは、外から見えにくい位置に窓を設けるのがおすすめです。間取りの都合上、どうしても方向が変えられない場合は、高い位置に設置したり、細長いスリット窓にしたりすると良いでしょう。

生活音対策

トイレや階段の横、バスルームの上などに寝室があると、水音や足音が気になって眠りを妨げる可能性があります。また、家族の生活リズムが違う場合は、ガレージの車の音や、リビングのテレビの音が気になるケースも。そうしたリスクを考慮した間取りにできれば理想的ですが、すべてを回避できない場合は吸音性のある内装材などで対策するのがおすすめです。

●イシンホームの間取り対策シミュレーションで後悔知らず!

イシンホームでは、お客様の希望をお伺いしたうえで、しっかりと間取りの対策シミュレーションを行います。「家事を楽にしたい」「家族間のコニュニケーションを重視したい」など、それぞれが理想とするライフスタイルに合わせて、最適な間取りを考え、ご提案させていただきます。

もちろん、具体的な完成像をご確認いただくことも可能です。ぜひお気軽にご相談ください。

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