家を建てるなら、外観や間取りだけでなく、内装もおしゃれにしたいと思うものですよね。ただ、床や壁の素材や色、家具、照明など、決めるべきポイントがたくさんあり、迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、当社が手掛けたさまざまな実例とともに、理想の内装にするためのポイントを分かりやすく解説していきます。
●スタイルの系統を知ろう
内装デザインをおしゃれにまとめるコツは、テイストを統一すること。そのために、まずはインテリアスタイルを決めましょう。そうすることで、壁の色や家具、照明などを絞り込みやすくなります。それぞれのインテリアスタイルの特徴を紹介します。
ナチュラルスタイル
木材などの自然素材の魅力を生かしたシンプルなインテリアスタイル。無垢のフローリングや珪藻土などを採用。カーテンやラグなどの布製品を指すファブリックにも麻やコットンなどを使い、ホワイト、アイボリー、ベージュなどの優しい色合いにまとめることで、リラックスできる空間を演出しています。木のぬくもりを感じたい、素材のよさを大切にしたいという人におすすめです。
モダンスタイル
都会的でスタイリッシュなインテリアスタイル。ガラスや金属などを用いることが多く、直線的でシンプルなデザインのアイテムでコーディネートしているところが特徴です。ベースカラーは白、黒、グレーなどのモノトーン系。近年は、日本風のデザインを混ぜた「和モダン」や、天然素材を取り入れた「ナチュラルモダン」も人気を集めています。
北欧スタイル
ヨーロッパ北部で生まれたインテリアスタイル。落ち着いたアースカラーに木製家具を合わせ、アクセントとして明るい色を散りばめるというスタイルが特徴です。ウールや麻、コットンなど、素材本来のよさを生かした暖かみのあるファブリックもポイントです。
アジアンスタイル
東南アジアの暮らしをイメージしたインテリアスタイル。無垢やラタン、バンブーといった自然素材を多く取り入れた開放的な雰囲気で、南国リゾートホテルのようなコーディネートです。ブラウンやベージュ、モノトーン、アースカラーといった落ち着いた色合いも特徴で、癒やしの空間を作りたいという人におすすめです。
インダストリアルスタイル
工業的なという意味の通り、倉庫や工場をイメージしたインテリアスタイル。コンクリートやレンガの壁をむき出しのまま取り入れたり、裸電球をそのまま照明にしたりと、独特な雰囲気を演出。スチールやレザーなどの素材を使うことが多く、ブラウンやブラックなどの落ち着いたカラーが特徴です。
イシンホームのサイトでは、実例やお客様の声を紹介しています。併せてチェックしてみてくださいね!
●おしゃれな配色で、素敵なインテリアに!
インテリアにおける色の組み合わせや配分は、部屋の雰囲気を大きく左右します。おしゃれな配色で特別な空間を演出しましょう。
類似色・補色とは
類似色とは、色の種類が近い色の組み合わせ。赤とオレンジなどで相性がいい関係です。一方、補色とは、色の種類が正反対の色の組み合わせ。赤と緑などで、1つの空間の中ではそれぞれがお互いを引き立て合う関係です。
類似色を使ったインテリア
類似色同士なら、鮮やかな色を使っても、インテリアにまとまりが生まれます。もっとも失敗の少ない組み合わせのため、初心者にも取り入れやすい配色といえます。
補色を使ったインテリア
補色は、それぞれが引き立て合い、見る人に強い印象を与えたい方におすすめの配色です。落ち着いた印象に仕上げたい場合は、ソファやカーテンなど、大きめのインテリアを類似色で合わせ、アクセントで補色を加えるといいでしょう。
イシンホームでは他にも、多数の実例を紹介しております。併せてご確認ください!
●インテリアの配色は“割合”が大事って本当?
おしゃれな部屋を作るポイントは、1つの部屋に使う色は3色までにすること。さらに、その3色の割合も大切です。ここでは、それぞれの割合や選び方についてご紹介しましょう。
配色の法則を理解しよう
・ベースカラー
天井や壁、床などに使われる色。部屋全体の色の70%程度をベースカラーに統一することで、まとまりのある空間になります。明るめの色をベースカラーにすれば、部屋を広く見せる効果が期待できるでしょう。
・メインカラー
カーテンやラグ、ソファなどに使用される色。それらを同系統でそろえ、部屋の25%程度になるようにコーディネートすることで部屋がすっきりして見えます。
・アクセントカラー
クッションや小物、観葉植物などに使われる色。全体の5%程度に留めることで、メインカラーの色合いを引き立て、洗練されたイメージになります。アクセントカラーには、ベースカラーやメインカラーとは対照的な色を選ぶのがポイントです。
配色の決め方は?
おしゃれなカラーコーディネートを行うためには3色に絞ることが大切ですが、その3色をどのように決めればいいのか悩んでしまうことも。
そのような場合は、まず先述したスタイルの系統から好みを選び、床や壁紙などのベースカラーを決めましょう。そのうえで、その色味に合うほかの2色を決めるとスムーズです。メインカラーにはベースカラーの類似色を組み合わせると統一感が出ます。ぼやけた印象になった場合は、アクセントカラーとして補色の小物などを置くといいでしょう。
●色が心理に与える影響をチェック!
色にはそれぞれのイメージや心理作用があるため、それらをうまく活用することで居心地のいい空間を演出できます。
青
寒色の代表。深い青には気持ちを落ち着かせたり、集中力をアップさせたりする鎮静作用が。そして明るい水色には爽快感や清潔感があります。
緑
草木をイメージさせ、安心感やリラックス効果が期待できます。深い緑色が穏やかなイメージ、そして黄緑色などには明るさや爽やかさを感じられます。
赤
暖色の代表色であり、炎や太陽などをイメージさせることから、温かみのある空間を演出できます。気力を高揚させるとされ、食欲増進効果もあるとされています。
オレンジ
ビタミンカラーで、元気を与えたり緊張を和らげたりする効果が期待されます。胃腸を活性化させ、赤色と同様に食欲増進にもつながるといわれています。
黄色
すべての色の中で最も明るい色で、気分を高揚させるとされています。判断力や記憶力を高める心理効果も期待できます。
ピンク
愛らしい印象が特徴で、特に淡いピンクはリラックス効果が期待できます。グレイッシュピンクを選ぶことで、かわいらしくなり過ぎず、大人の雰囲気を演出することができるでしょう。
ベージュ
自然を連想させるアースカラーで、癒やし効果が高く、緊張をほぐしてくれます。淡いベージュには温もり、濃い茶色には重厚さや落ち着きを感じられるでしょう。
モノトーン
無彩色である白や黒、グレーは、都会的で洗練された印象で、生活感が出ないといった効果が期待できます。ただ、メインカラーにすると無機質で緊張感を感じやすいため、アクセントカラーに温かみのある有彩色を使うことがポイントです。
●照明の配置や色を理解して、おしゃれな空間演出を実現しよう!
照明は、インテリアにおいてとても大切なアイテム。その使い方について解説します。
一部屋に複数の照明を設置しよう
照明は、大きく「主照明」と「補助照明」に分けられます。一部屋に両方の照明を取り入れ、うまく切り替えしながら使うことがポイントです。
・主照明
部屋全体を明るく照らすことを目的とした照明。シーリングライトやシャンデリアなどがこの種類になります。
・補足照明
他の照明と組み合わせて補助的な照らし方をする照明で、限定的な部分を照らしたり、部屋の雰囲気を変えたりする目的で用いられます。ペンダントライトやフロアライトが当てはります。
照明の種類をチェック!
主照明
・シーリングライト
天井に直接取り付けるタイプの照明器具。部屋全体を明るく均一に照らすため、多くの場合メイン照明として用いられます。
・シャンデリア
装飾がついた天井からつり下げるタイプの照明器具。華やかで豪華な印象になります。
補足照明
・ブラケット
壁面に取り付けるタイプの照明器具。メイン照明と組み合わせてアクセント的に使うことで、立体的な空間をつくり出します。
・ダウンライト
天井などに埋め込んで下面を照らすタイプの照明器具。メイン照明の明るさが不足している場合などにおすすめ。空間をすっきりと見せる効果もあります。
・スポットライト
一カ所を集中的に照らすタイプの照明器具。置物や空間の一部を強調したい場合に適していて、光の向きを自由に変えられるのも魅力です。
・フロアスタンド
部屋のコーナーやテーブルの横など、床に置くタイプの照明器具。オブジェのような印象で、移動が可能なところも特長です。
・テーブルスタンド
テーブルやチェストなどの上に置いて使用するタイプの照明器具。補助的に明るさを確保でき、ベッドの照明としても人気があります。
・フロアライト
床に置くタイプの照明器具。主にリビングや寝室などの補助照明として使われ、オブジェとしての魅力もあります。
効果的な間接照明の位置は?
間接照明をおしゃれに使いたいなら、部屋のどこから、どの方向に光を当てるかを意識することが大切です。光を照らす方向による印象の違いについて紹介します。
・重厚感を出したい場合
間接照明を壁に向かって設置するのがおすすめ。光が反射して明るい部分と薄暗くなる部分ができることで、壁面にメリハリが生まれ、重厚感のある雰囲気を演出できます。
・部屋を広く見せたい場合
部屋の奥の角に間接照明を置くと、視線が奥に誘導されるため奥行きがあるように見せられます。高い位置に間接照明を置いたり、スタンドタイプなどの高い照明を採用したりすると効果的です。
・アクセントをつけたい場合
特に気に入っているものの近くに間接照明を置き、ピンポイントで照明を当てると、アクセントになって人目を引きやすくなります。光が当たる角度を調節すれば、好みの雰囲気を演出できます。
●照明の色の種類を紹介
照明の光の色には色温度と呼ばれる要素があり、昼光色、昼白色、白色、温白色、電球色の5つに分けられます。どれを採用するかによって部屋の印象や明るさが変わるため、使うシーンや目的に合わせて適したものを選ぶ必要があります。
・電球色
朝日や夕日に近い赤みの強い光が特徴。落ち着いた雰囲気を演出でき、目が疲れにくいというメリットがあります。リビングや寝室などに適しています。
・温白色
暖かみのある色合いが特徴。家族が集まるリビングやダイニングに適しています。
・白色
月の光に近く、自然な色合いが特徴。明るさと色合いのバランスがとても良く、書斎に適しています。
・昼白色
日中の太陽光に近い光が特徴。生き生きとした自然な光色で、キッチンや洗面台などに設置すると、食材や肌の本来の色が分かりやすくなるため、料理やメークがしやすくなるでしょう。
・昼光色
青みがかったさわやかな光が特徴。クールな印象ではっきりと物が見えるため、勉強部屋など、細かい作業をしたり集中力を高めたりしたい空間に適しています。
●内装をプランニングするにあたり、失敗しないコツはあるの?
最後に、内装で失敗しないためのポイントを解説します。
デザイン性と実用性を兼ね揃えた設備にする
デザイン性はもちろんですが、いざ住んでみて不都合がないよう、実用性を兼ね揃えた設備にすることが大切です。プランを立てる際は、家に住む人全員でしっかり話し合ってくださいね。
コンセントの位置に注意する
コンセントの場所や挿し口にまつわる失敗は多いもの。家の設計段階で、家電の配置やインターネットの設置場所などを考え、家具と同じように図面の中に書き込んでいきましょう。扇風機や加湿器など、使用する季節が限られるものについても、場所を想定したうえでコンセントを設けておくと安心です。
質感や色合いは実物を見て確認する
壁紙やフローリング材を選ぶ際、カタログなどを参考にするケースがありますが、施工後に確認するとイメージと異なる場合が少なくありません。内装材は実物のカットサンプルを使って質感や色合いを確かめるようにしましょう。
●FAQ
照明の色選びって難しい…。部屋ごとにおすすめしない色味とかはあるの?
照明は状況や明るさによって合うものとそうでないものがあるのは事実です。例えば、食事をとることが多いリビングやダイニングに不向きな照明の色は、食欲を減退させる青っぽい光を放つ昼光色。リラックスしたい寝室に不向きなのは、よく見えすぎて目を疲れさせる可能性がある昼光色。集中力が必要とされる書斎や勉強部屋には、リラックス効果をもたらす上に暗い電球色が不向きです。
イシンホームにインテリアの相談をしたい!
イシンホームではインテリア相談会を開催しています。専用の3Dシミュレーターを使用して、図面をもとに、実際の部屋のイメージに合わせたインテリアの配置やカラーコーディネートを確認することができます。インテリアイメージが湧かない、コーディネートをお任せしたい、サイズや配置がわからないなど、家具選びで迷っているという場合は、ぜひ下記リンクから予約して、お気軽にご相談ください。
希望のデザインをどのように伝えたらいいの?
好みのイメージを言葉にするのは簡単ではありません。そこでおすすめなのは、好きな写真や画像、雑誌の切り抜きなどを共有し、どこが気に入っているのかを話すこと。より具体的なイメージをつかんでもらえます。併せて「してほしくないこと」と伝えるようにすると無駄がありません。また、あらかじめ予算を伝えおくことも重要です。それに合わせてプランを工夫してもらいましょう。
おしゃれな内装のイメージが浮かばない時はどうすればいいの?
住宅雑誌やモデルハウスなどを積極的に見て、色やデザイン、素材など、自分はどのようなものが好きなのか、イメージを固めましょう。そのうえで、気に入ったものをピックアップして担当者に伝えるようにすると、的確なアドバイスにつながります。
●まとめ
家の内装を考える際には系統を決めることはもちろん、家具やファブリックの実物を見たり、家族全員で話し合ったりすることが大切。イシンホームでは、随時見学会を開催しています。希望に応じたアドバイスもさせていただきますので、ぜひ気軽にお問い合わせくださいね。