新築を建てるために初期費用はいくら必要? 無理のないローン返済のコツも紹介!

新築住宅を建てる際、どのくらいの初期費用を貯めておけば良いのか、気になる人もいるのではないでしょうか。また、住宅購入にかかる費用を考える上で、無理のない住宅ローンを組むコツを知っておくことも大切です。今回は、新築住宅の購入に必要な初期費用と、ローンを組む際に押さえておくべきポイントについて紹介します!

新築住宅の初期費用。最初に支払う必要があるのはどんなもの?

新築住宅にかかる費用には、住宅ローンに“組み込めるもの”と“組み込めないもの”があります。住宅ローンに組み込めるものは時間をかけて分割で返済できますが、組み込めないものは最初に支払わなければいけないので注意が必要です。

●ローンに組み込めない支払い

新築住宅を購入する際、契約初期に支払いが必要な金額は「手付金」または「契約金」と言われることが多く、いずれも住宅ローンには組み込めません。この手付金は「土地」と「建物」それぞれにかかります。金額は10~100万円ほどと住宅メーカーによって異なるので、あらかじめ確認しておくのがおすすめです。

●ローンに組み込める支払い

「手付金」以外の費用は住宅ローンに組み込むことが可能です。こちらは契約初期に支払いが必要なわけではありませんが、家造りに必要な費用として把握しておくことが大切です。具体的には以下のような費用が必要になります。

・土地関連…土地価格、土地仲介手数料

・融資関連…事務手数料、保証料、印紙代、抵当権設定費用(司法書士費用)

・保険関連…火災保険(地震保険特約など)

・工事関連…付帯工事代(建物以外の工事代)

・登記関連…表示保険登記、所有権設定、印紙代、司法書士費用

・そのほか…地鎮祭費用、地番改良工事、外構工事、水道メーター下水道負担金 など

土地や建物以外にもさまざまな事務手数料や保険料が必要になることを知っておきましょう。

オーバーローンにならないために、押さえておきたいポイント

先述した通り、「手付金」以外の費用は住宅ローンを組んで分割で返済できます。ただし、無計画にすべての費用をローンに組み込んでしまうと、購入した不動産の資産価値を住宅ローンの借入額が超えてしまう「オーバーローン」になる可能性があります。この場合、万が一返済ができなくなった時や、ローンの完済を待たず建物を手放すことになった時などに、建物を売却しても手元に借入金が残ってしまいます。

そうした事態を防ぐためには、次のポイントに注意することが大切です。

●土地と建物を別々で考えないこと

土地と建物を別々のタイミングで契約すると、総額が分からず予算オーバーになってしまうことがあります。

例えば、予算約4,000万円で住宅購入を希望していたAさんが、不動産屋から坪単価30万円の60坪(1,800万円)の土地を紹介されて契約したとします。その後、残りの予算約2,000万円で家を建てようと住宅メーカーへ依頼。立派な土地に合う、立派な家を想像して打ち合わせを重ねた結果、なんと3,000万円の予算オーバー。装備を減らしても金額はさほど下がることは無く、先に土地を買ってしまっているので後戻りもできません。

さらに、住み始めるとメンテナンスコストがかかり、10年後からはローンの補助がなくなるため支払い金額も上昇。子どもの学費等も年々かさみ、住宅ローンの返済ができなくなる事態が考えられます。

このように、先に土地だけを決めてしまうと、建物を含めた費用の全体像が把握しにくく、「もう少し狭い土地でも良かった」と思っても、後から変更はできません。そうしたムダな出費をしないためには、建物の規模も考慮しながら最適な土地を選ぶことが大切です。

●地盤工事や外構工事費用などが発生することを考慮しておく

土地を購入さえすれば家が建てられると思っている人もいるかもしれませんが、実はそうとは限りません。その土地の地盤が軟弱な場合は、家が傾いたり、沈んだりするトラブルを防ぐために、地盤を改良する工事が必要になります。地盤工事費は安全な暮らしを長く続けるために必要なものなので、あらかじめ予算を見込んでおいた方が良いでしょう。ただし、地盤の改良に必要な工事の内容は調査してみないと分からず、費用もさまざまです。一般的に、表層だけの改良工法なら「坪1〜2万円(総額30〜50万円)程度」、セメント系凝固材を地盤に注入する柱状改良工法なら「坪2〜3万円(総額50〜80万円)程度」、鋼管杭を埋め込む鋼管杭工法なら「坪4〜6万円(総額100〜180万円)程度」かかります。

また、土地(外)にかかる費用として外構工事費用も忘れてはいけません。外構とは、塀や門、植栽、玄関アプローチ、ガレージなど、建物の外の構造物や空間のこと。こちらは工事なしでも家は建ちますが、何もない更地の庭では家が服を着ていないようなものです。あまり殺風景では愛着のある住まいになりづらいので、建物と一緒にきちんと整えておくのがおすすめですよ。支払負担が増えすぎないよう、担当営業と相談しながら外構込みで資金計画をすると良いでしょう。

●売電収入をあてにしすぎない

新築住宅を建てる際、減税や補助金の対象となり、光熱費の節約にもつながる太陽光発電の導入を検討する人は多いと思います。太陽光発電はとても便利でお得な設備ではありますが、収入源として過剰にあてにしすぎるのは要注意。ローンの返済元としてはあてにせず、あくまで家計の光熱費を抑えるものとして考えることが大切です。

●坪単価という尺度で比較しすぎない

土地代や工事にかかる費用など、住宅購入時には「坪単価」と呼ばれる1坪あたりの金額が示されることが多いです。これは、それぞれ広さが違う土地や建物が一体どのくらいの価値なのかを比べる上でとても便利な基準です。

しかし、住宅ローンを返せるかどうかという点で最も重要となるのはローンの総額です。坪単価がお得な土地や設備であっても、総額が予算をオーバーしてしまうと元も子もありません。反対に、坪単価が多少割高であったとしても、予算内で良い条件が見つかれば、自分たちにとって利点が大きいケースもあるでしょう。このように、総合的な尺度で金額を比較していくことが大切です。

特に住宅の場合は坪単価には含まれない「オプション」が加算されて費用が膨らむケースが少なくありません。「坪単価」だけに惑わされないように、複数の視点で比較・検討するようにしてくださいね。

住宅は、人生を左右する可能性もあるとても大きな買い物です。購入した後にオーバーローンで苦しまないように、今回ご紹介した初期費用や経費について、しっかり押さえておいてくださいね。また、不明点があれば積極的に質問することも大切です。お金のことはなかなか聞きにくいかもしれませんが、少しでも不安なことがあれば、お気軽にお尋ねください。

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本社(総合戦略本部)

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