建築費予算4,500万円で新築を建てたい! 建築費用の平均や設備についても紹介。

せっかく家を建てるなら、設備やデザインにこだわりたい人は多いはず。しかし、こだわりすぎると予算が膨らんでしまい、ローンが組めなかったり、もし組めたとしても返済に苦しんだりするリスクが高まります。一体いくらの予算で、どの程度の希望をかなえられるのか知りたい人は多いのではないでしょうか。そこで今回は、全国平均よりも若干高い予算4,500万円の家づくりについて紹介します。

●予算の内訳について理解しておこう


まずは、住宅購入に必要な費用を紹介します。主な費用は「土地購入費」と「建築工事費」に大別されます。

・土地購入費


土地取得費や不動産会社への仲介手数料、印紙代、登記にかかる登録免許税、そして不動産取得税などがかかります。登記を司法書士に依頼する場合には、その報酬も必要になります。

・建築工事費


建物の建築費を大きく分けると「建物本体工事費」「附帯工事費」「諸費用」の3種類です。

〈建物本体工事費〉


建物本体にかかる工事費用。一般的に、建築費の7割程度を占めるケースが多いです。

〈付帯工事費〉


建物本体以外の部分にかかる工事費用です。ガレージや庭のような外構工事や水道管・ガス管の工事、古い家の解体や地盤調査、地盤改良工事などが当てはまります。

〈諸費用〉


建物本体やその周囲の工事以外にかかる費用。ハウスメーカーとの契約費用をはじめ、印紙税、登録免許税のような税金、各種保険料、地鎮祭や上棟式の費用などが含まれます。

●一般的な注文住宅の建築費用ってどれくらい?

国土交通省が令和5年に発表した「令和4年度 住宅市場動向調査報告書」によると、住宅取得の際に土地付き物件を購入した世帯(注文住宅新築世帯)の平均購入資金は5,436万円です。一方、建物のみを購入した世帯(建て替え世帯)は4,487万円となっています。ただし、これはあくまで全国平均。もちろん地域によって差があります。また、世帯ごとの差も大きく、平均相場より低い資金で注文住宅を購入している人も少なくありません。
今回は、そんな平均相場より少しだけ高い、予算4,500万円の住宅について紹介します。全国平均から考えると、ほぼ相場のように感じてしまうかもしれませんが、実際には比較的余裕を持って家づくりを進められる予算です。

●予算4,500万円ではどのような家を建てられる?


それでは、具体的にどのような住宅を建てられるのか紹介します。

・デザイン

自分好みの空間に仕上げるためには、床材や照明をはじめ、外壁やカーポートなど、細部までこだわりたいところ。その点、予算が4,500万円あれば、凝ったデザインの外壁・内装・外構などを選択することが可能です。住宅全体のデザインに統一感を持たせることもできるでしょう。

デザインについてもっと知りたい方はこちらもチェック!

・住宅性能


より快適に安心して暮らすためには、住宅の耐震性・断熱性にも注目したいですよね。予算4,500万円なら、地震に強い軽量鉄骨造のほか、耐震性に優れたグレードの高い木造住宅を選べる可能性もあります。

木材についてもっと知りたい方こちらを確認してみてくださいね。

また、断熱性についても、中〜高グレードの設備を選ぶことが可能です。例えば、窓を二重サッシにしたり、壁の断熱材にこだわったりすると、外気温の影響を最小限に抑えて快適に過ごせる家になります。

断熱材につきまして、詳細はこちらの記事をご確認ください。

・間取り

4,000万円台の家の間取りは、3LDKや4LDKなどが一般的。さらに5LDKにしたり、大容量のパントリーやファミリークローク、ランドリールーム、書斎、吹き抜けを設けたりするなど、希望する空間をつくることができる可能性も高いです。限界はあるため、優先順位を付ける必要はありますが、間取りの融通は利きやすいでしょう。

部屋割りの方法や間取り例につきまして、詳細はこちらをご確認ください。

●利用可能な補助金制度・税金優遇措置を紹介

家づくりを予算内に収めるためには、行政による補助金制度や税金の優遇措置をうまく活用することも大切です。ここでは、注文住宅の購入で利用できる主な制度を紹介します。

・補助金制度


〈子育てエコホーム支援事業〉


子育て世帯または若者夫婦世帯が、“エコホーム支援事業者”と契約し、長期優良住宅またはZEH水準住宅を新築する場合に1戸あたり最大100万円が交付される制度です。“エコホーム支援事業者”というのは、この事業に参加登録している建築事業者や販売事業者、工事施工業者のこと。その事業者を通して補助金の申請手続きや受け取りが行われるため、未登録の事業者を選んでしまうと、たとえ対象世帯であったとしてもこの補助制度を受けることはできません。
なお、長期優良住宅とは、「長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられている住宅」で、都道府県や市町村などの所管行政庁によって認定を受けたもののこと。ZEH水準住宅とは強化外皮基準に適合し、再生可能エネルギーなどを除いた「基準一次エネルギー消費量」から20%以上の消費量が削減される性能を有するものを指します。

〈ZEH関連の補助金〉


ZEH住宅を建てた場合に受けられる補助金のことです。ZEHとは、「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略語。具体的には、建物の断熱性能を高めて消費エネルギーを抑えるとともに、太陽光発電などで再生可能エネルギーを創り出すことにより、エネルギー収支が実質ゼロになることを目指した住宅のことを指します。
その基準を満たす住宅には55万円、さらに厳しいZEH+の基準を満たす場合は100万円の補助金を受けられます。
ただし、この補助制度も予め参加登録している事業者が設計・建築・販売する住宅の場合にしか利用できないため、注意が必要です。

・税金優遇措置


〈住宅ローン減税(住宅ローン控除)〉


住宅ローンを借り入れて省エネ基準に適合する住宅を購入した施主に対し、年末時点で残っているローンの0.7%を、その年の所得税から控除する制度です。もし、所得税から控除しきれない金額がある場合は、翌年の住民税のから一部控除されます。対象となる住宅は長期優良住宅、低炭素住宅、ZEH水準省エネ住宅、省エネ基準適合住宅のいずれかで、特に長期優良住宅と認定低炭素住宅が借入限度額の面で優遇されます。控除期間はいずれも最大13年間です。

〈住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税措置〉


父母や祖父母などの直系尊属から、住宅の新築・取得・増改築のための資金の贈与を受けた場合、要件を満たせば一定の贈与税が非課税となる特例措置です。具体的な限度額は、贈与を受けた人ごとに、省エネ等住宅の場合は1,000万円まで、それ以外の住宅の場合は500万円までです。

〈印紙税の軽減措置〉


施工事業者と交わす「不動産売買契約」に関する契約書について、印紙税の税率が引き下げられる措置です。そもそも印紙税とは、売主と交わす「不動産売買契約」や施工会社と交わす「建設工事請負契約」といった契約書や領収書などの書類を作成する場合に、印紙税法に基づいて書類に課される税金のこと。その税額は契約書に記載された住宅価格や工事費に応じて次のように変わります。

契約金額が1千万円を超え5千万円以下のもの…本則税率2万円、軽減税率1万円
5千万円を超え1億円以下のもの…本則税率6万円、軽減税率3万円
1億円を超え5億円以下のもの…本則税率10万円、軽減税率6万円

なお、住宅ローンを組む際に金融機関と交わす「金銭消費貸借契約(ローン契約)」の契約書には軽減措置がないため、本則税率が適応されます。

〈登録免許税の軽減措置〉


土地や建物を購入・建築するときに必要な所有権保存登記や移転登記等にかかる登録免許税の軽減措置です。ちなみに、長期優良住宅や低炭素住宅の場合、より税率が軽減されます。

〈固定資産税の軽減措置〉


住宅用地や新築住宅にかかる固定資産税を減額する特例措置です。住宅用地については、住宅用地で住宅1戸につき200平方メートル以下の部分に対する税率が6分の1、200平方メートルを超える部分は3分の1に減額されます。
また、新築住宅にかかる固定資産税については3年間2分の1に減額されます。

●もし予算オーバーしてしまった時は?

4,500万円の予算があると選択肢が広がるので、ついついグレードの高い資材や設備を選びすぎて予算オーバーしてしまうことも考えられます。そんな時は、「仕方がない」とすぐ諦めるのではなく、原因を考えて変更できる点を探しましょう。次の変更を行えば、予算内に収まる可能性もあります。

 

・建物の形状を変更する

一般的に、建物の形状がシンプルであるほど、建築コストは下がる傾向があります。例えば、凹凸が多い複雑な形状の家は外壁の面積が増えるので、その分資材が必要。さらに、凹凸部分に補強が必要な場合もあるので、構造面でもコストが上がりやすいです。一方、立方体のようなシンプルな形であれば、そうしたコストを省けます。

また、屋根も形によって建築コストが変わります。比較的安いのは、本を伏せたような形状をした「切妻」と、一方のみ傾斜がついた「片流れ」と呼ばれる屋根。ただし、これらも勾配が急だと、工事の際に足場を組むコストがかかる可能性があるので注意しましょう。

・床面積を小さくする


注文住宅の建築費用の目安は「坪単価×床面積」で計算されます。そのため、床面積を減らせばコストダウンできる可能性があります。

・間取りを変更する

建物の内部についても、間取りを見直すことでコストダウンできる可能性があります。例えば、部屋数を減らすと必要となる建具や壁材も減るのでコストが下がります。子ども部屋を大部屋にして間仕切りや家具で仕切ったり、書斎を寝室やリビングの一角に設けたりするなど、工夫すると良いでしょう。また、階段をリビング内に設けると、壁や廊下を造らずに済む分、コストをカットできます。

・設備や機能を変更する


高性能な設備や便利な機能を選ぶほどコストは上がります。そのため、本当に必要かどうかを精査することも大切なポイント。自分たちが譲れないものの優先順位を考え、取り入れるものと必要ないもの、諦めるものを決めましょう。 

●FAQ

予算の決め方をおさらいしたい


まずは自分の手元にある「自己資金」と確認したうえで、住宅ローンの「借入可能額」を確認しましょう。借入可能額の指標となるのは「年収倍率」と「返済負担率」です。
年収倍率は、年収に対する物件価格の倍率のことを指し、一般的には6〜7倍が目安といわれています。一方、返済負担率は、年収に対する1年間当たりの住宅ローン返済額の割合のことを指し、計算式は「住宅ローンの年間返済額÷年収×100」です。なお、この際の年収というのは、社会保険料や所得税などを差し引く前の額面年収です。

予算のシミュレーション方法を教えてほしい


自分たちで計算した予算があっているかどうか不安な人のために、イシンホームでは現実的な予算のシミュレーションを実施しています。安心して払い続けることができる返済額や、住宅の間取りをご提案しています。利用者様からも「シミュレーション通りだった」と言われることも。少しでも分からないことがあれば、ぜひ一度ご相談ください。

シミュレーションについて、お客様の声はこちらをチェック!

https://ishinhome.co.jp/voice/detail.php?id=586


取り入れられる設備について教えてほしい

・キッチン

アイランドキッチンや大型の壁面収納棚、海外製の食洗機などを取り入れることができます。

アイランドキッチンなど、キッチン関係の記事もチェックしてみましょう!

・水回り


脱衣所には大きな一面鏡を使った造作の洗面台を検討したり、ランドリールームにガス乾燥機を導入したりすることができます。

・玄関

広々とした玄関ポーチや2階へと続く吹き抜けをはじめ、玄関から直結のエントランスクロークなども検討可能です。

玄関ポーチについてはこちらもチェック!

・外構

シャッター付きのガレージやウッドデッキ、中庭などを造ることができます。

●まとめ

全国平均を上回る建築費4,500万円での家づくりは、性能や間取りなどをとことんこだわることができます。しかし、それらを追求しすぎると予算を超過してしまうことも。じっくりと考えた上で、こだわりが詰まったマイホームを造りましょう。不明点があれば、お気軽にお問い合わせくださいね。

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本社(総合戦略本部)

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